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【消える人々】

「お父さん!」


「お母さん!」

そして子供の名前を呼ぶ両親の声。遊園地一帯に泣き叫ぶ人々の声が溢れる。


「何が起きてるの?」つい数分前まで、たくさんの笑顔に包まれていたこの遊園地が、突如悲劇の舞台へと変わる。遊園地での時間を楽しんでいた家族連れやカップルの目の前で、愛する人々が突然姿を消す、最悪な事件が今まさに起きている。手をつないでいたはずの子供、子供を肩車していた父、腕を組んで仲睦まじく歩いていた彼女、ソフトクリームを子供に食べさせていた母。


 次々に消える人々を前に、悲鳴は止むことなく、その場に倒れてしまう人、立ちすくむ人で混乱を極めていた。


「凱…。これが…。」不安におびえる私。その私を片腕で抱きしめ、もう片方の手でスマホを操作し状況を確認していた凱が、


「ネットでも、この遊園地だけじゃなくて、アースフィア各地で人々が消えているニュースばっかだ。」震える私を抱きしめる凱。


「とりあえず、うちに帰ろう。」私たちは家路を急ぐ。


「お母さん、お母さん!」私は叫びながら家に入る。するとそこにいるはずのない、莉奈がソファに座っていた。


「莉奈?帰ってきたの?よかった。」私はうれしさ半面、一方で莉奈が洗脳されているかもしれないとの母の話を思い出し、恐怖も感じていた。その私の様子に不思議そうな顔をした莉奈が一言。


「あなただれ?」

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