表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
72/493

【第16夜⑥ ~愛されるということ~】

【前回より】

「あっ、はい。」凱は咳払いをして、


「本日の段取りですが、もう一度確認されますか?」


「いや、もう大丈夫だよ。それより…、分かるよね?」エルフィー皇子はにこにこしながら凱に目配せする。すると、


「はっ。申し訳ございません。気が利きませんで…。時間になりましたら、また参ります。」と言って、ヴァランティーヌとともに部屋を出る。


2人が出て行くや否や、エルフィー皇子は、優しく、そして強く私を抱き寄せ、


「本当に…、美しい。」幸せいっぱいの表情で私に語りかける。私も端正な顔立ち、気品のあるいで立ち、きらびやかな雰囲気を纏った皇子の礼装姿に、


「いつも素敵ですけど…、今日は格段と素敵です。皇子。」と答える。


「この日をどれほど待ち望んでいたか…。私の一生をかけてあなたを幸せにします。」


私は皇子のぬくもりに心地よさを感じ、愛されることがどれほど幸せなことなのかを実感する。ただ脳裏に、もしこれが凱だったら…、と思ってしまう自分もいて後ろめたさも感じるが、私は自分の決断に間違いはなかったと、この腕の中で生きていくことを改めて誓う。


 しばらくすると皇子は私を抱きしめていた腕を緩め、私の目を見つめて囁く。


「心から愛している、わが姫。」


私は嬉しさと恥ずかしさとで胸の高まりを抑えることができず、皇子の顔を見ることができない。そんな初々しい反応をする私を見ながら、愛しさ全開の笑顔で、


「たまらなくかわいい人だ。」とまた再び抱きしめる。


すると、ドアをノックする音が聞こえ、凱が、

「お時間です。」と声をかける。


私たちはいよいよ式の会場へと向かう。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ