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新たな力~力秘石の創造~

この『石』は、仲間たちの、拉致されエネルギーと記憶を吸い取られた人たちへの切実な思いをうけ、私が作り出したものだった。


と言うのも…。


両親と凱にしか話していないことだが、私は先の戦いにおいてラーニーと接触したことが要因なのか、新たな力を得ていた。


ある種の化学反応だろうと両親は言った。強大な力と力の接触は、お互いの力に何かしらの変化をもたらす、という事は古より言い伝えられており、今回の私の力の急激な解放は、新たな『石』を生み出すという形で私自身には現れた。


それは違わず、ラーニーにも言えることで、全ての12支人が彼の元に集結していない状態で流天力渦を果たしたのも、回生の時期が早まったのもそのせいではないかと考えられる。


それだけの大きな化学反応で得られた私の新しい力とは、


私の欲する力を『石』に付与し、生み出すこと。


その力は何の力もない石においても可能で、『石』との契約が認められれば、どんな力でさえも与えることが出来る。ただ、この契約にはそれなりの代償があり、私はそれを実現するためにとそれを受け入れ、5つの石にエネルギーの吸い込みと、放出という力を付与したのだ。


※※※


「分かったわ。」アラベルが言うとポルトスは、


空隙流動(くうげきるどう)


と術言を唱える。するとそれまで地上から空に向けて流れていたエネルギーが、そのわずかな裂け目に向けて逆流し、流天力渦自体が止まると同時に人造人間の生成も止まる。


「よし!」


ポルトスはこの隙に、その空間を徐々に広げようと追い打ちの術をかけ始める。


それを察知したヴァランティ―ヌは、祈りをやめ、アラベルに目を向けると、そのまま静かに術を唱え始める。すると、何とか『石』をその裂け目に入れ込もうとしていたアラベルが突如苦しみもがき始める。


「アラベル!」


ポルトスは術を途中でやめ、アラベルのもとに駆け付け、ヴァランティ―ヌの術の解除に入る。


それを見ていたコンラードとロイは、アイコンタクトで、次の一手に出るために態勢を整えている。しかし、ヴァランティ―ヌはその2人の動きも見逃してはいない。


アラベルにかけている術はそのままに、コンラードとロイに向けてアラベルにかけたものと同じ術を同時にかけ始めるヴァランティーヌ。


コンラードもアラベル同様苦しみだす状況の中、ロイも自分にかけられた術の解除をしながら、アラベルにかけられた術の解除に集中するポルトスに向けて放たれたヴァランティーヌの攻撃を何とかはね返えそうとしてはいたが、次第に力が失われていく2人をどうすることもできなった。






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