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巨大水柱出現~別れの時~

『父さん、母さん、アーロだよ。僕、大きくなったでしょ?魔法もたくさん使えるようになったんだ!


連れ去られてた姉さんが戻って来れて…、一緒にここに来たからいろんな事報告するね。


突然僕の目の前で姉さんが消えたその日から、僕だけがただ1人、この世界に取り残されたみたいな感じがして…、姉さんの事を思い出すとさみしくて、苦しくて涙が止まらなくて…、このまま自分なんか死んじゃえばいいのにってずっと思い続けていたんだ…。


父さんと母さんの温もり、優しさを知らない自分を精一杯面倒見てくれていた姉さんがいなくなって、ぽっかり開いた穴を埋めるのは、簡単なことじゃなかったよ。でも、ガージリフトさんたちが、ひとりぼっちになった僕を本当の家族の様に心から愛してくれたんだ。その温かさでどれだけ救われたか分からないくらい…。


それでね、ガージリフトさんは僕の魔法の能力を引き出してくれて…、ここまで大きくしてくれたんだよ。ガージさんには本当に感謝してるよ。でね、今、莉羽っていう神遣士のお姉ちゃんと、凱っていうバートラルのお兄ちゃんと一緒に世界を救うために戦ってるんだよ。えへ、すごいでしょ?


僕は神士教っていう結構偉い人みたい。何をしたらいいのか分からないけれど、僕はもっと強くなって、莉羽を支える存在になりたいと思ってるんだ。


そして絶対に世界を救う。ラーニーっていう変な奴からね。


だから天国から僕の事見守っててね。僕は大丈夫。姉さんもいるから…。


次来るときは今よりずーっと強くなってるはずだから、楽しいみにしててね!


また来るよ、父さん、母さん。』


伝えたいことばかりが頭の中を駆け巡るアーロは、一生懸命に気持ちを伝えられたようで、表情もすっきりと、そして心なしかたくましくなったように感じる。


一方のケイトは、自分が洗脳されアーロを独りぼっちにしてしまったこと。そして、ラーニーの配下として、人々を傷つけ、世界を不安に突き落としてしまった後悔を涙を流しながら伝える。


すると突然、泉の中央に向けて強大な渦ができ、その中央から天空に向かって水柱が立ち始める。とっさにアーロがケイトを守ろうと、ケイトの腕を引っ張り自分の後ろに追いやろうとすると、瞳から生気が失われたようなうつろな目をしたケイトが、アーロを魔法で跳ね飛ばし、その水柱の方に向かって歩き始める。



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