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莉奈~遠き古より結ばれし縁~

「お前の妹たちの力はある程度確認できたし、12支人であちらに奪われた者の力は獲得した。回収できる者だけ拾って、次に備える。洗脳も抜かるなよ。


ははは、しかし弟までも手にかけていたとは…。あの女、どこまでも腐っている…。」ラーニーは珍しく笑みを浮かべながら話す。そんなラーニーに莉奈は、


「承知いたしました。」とだけ答え、退出しようとする。


「莉奈、待て。まだ行っていいとは言っていない。確認するように言っておいたナータンの装置とメルゼブルクの魔導書はどうなった?」ラーニーが神座に座り、莉奈に傍に来るようにと手招きをする。


 莉奈は冷たい笑みをたたえながら、ゆっくりとラーニーの後ろに回り、ラーニーを後ろから抱きしめるようにして、耳元でささやく。


「全てのものが回収、習得済みです。準備に抜かりはありません。私にお任せください。」ラーニーは少しだけ振り返って、


「そうか…、さすが私の望むことをよくわかっている。遠き(いにしえ)より結ばれし(えにし)。過去も未来も、私にはそなたしかいない。」そう言って莉奈が回した腕に自分の頬を寄せる。


 莉奈は片方の手でラーニーの頭を撫でる。その目に光はなかった。


※※※


 莉奈は戦闘中、何度も洗脳が解けそうになるヴァランティーヌ、ミディア、ティアナのさらなる洗脳にかかっていたが、回収できたのはヴァランティーヌのみで、他の2人の回収には失敗していた。しかし、彼らの力を莉奈自身が獲得することに成功したため、ラーニーの完全復活に12支人全員の回収は今の時点で必須ではなくなっていた。


 それに加え、メルゼブルクの魔導書の解読も全て済ませた莉奈は確実に力をつけていた。しかし、その力の全てを悟られまいと封印していた為に、その真の力を彼女以外誰1人として知る者はいなかった。それはラーニーでさえも…。



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