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愛されるために~ミディアの葛藤~

「ミディアはね、自分で思ってるよりみんなに愛されてるよ。きっと、こんな自分は相手にしてもらえない…、とかさ、何の根拠もない思い込みで、愛されていないって思ってるんだよね。


 でもね、ミディアはみんなに愛されてる。君がみんなのために何も言わずに、家族のため、村のために我先にって動いていること、死んだと思ってた僕のために毎日欠かさずお花をあげに来てくれてたこと、しかも自分がやったって、あえて言わないこと、いろんなことを母さんが話してくれたよ。みんな何も言わなかったかもしれないけど…、君の優しさと思いやりに日々感謝しているんだよ。


 ミディアはさ、リディアのおとなしくて天然な性格をカバーするため、自分が先に先にとリディアのためにいろんなことをしてきた。でも、どんなに頑張ってもリディアのほうが愛されると感じて…、なんで自分が妹の為にやらなくちゃいけないんだろう、でもやらなくちゃ自分が愛してもらえないって思ってしまったんじゃないかと思うんだ。それが君の心からひしひしと伝わって来てる。


 母さんは今までのこと、ありがとうって伝えようとしたらしいけど、そういうのいらないって言われたって…。でも成人になる日を迎えたら、今までの感謝の気持ち、全部ありがとうって伝えるつもりだったと言ってた。でもその前にミディアがいなくなって…、なんでもっと早く伝えなかったんだろうって、泣いてたよ。もっと日ごろからミディアの気持ちを気にかけてあげればよかったと…。母さんに、君が自発的にラーニーの下についたって伝えたら、後悔しかないって…。ここ、のぞいてごらん。」


 サイファの力によって、メルゼブルクの家で娘の写真を見ながら、泣きはらした顔をして、何か思い詰めている母の様子が見える。


「嘘だ。こんなの見せて…、嘘に決まってる。母さんと父さんは、いつもリディアのことばかり気にかけて、私のことなんて1つも見てなかった。弱くて、可愛くて、みんなから愛されるリディアだけ。

 だから私は自分のこともちゃんと見てほしかった。そのためにはなんでもした。みんなが気持ちよく暮らしていけるように…、リディアがみんなの大好きなリディアでいられるように、私がサポートしなくちゃって…。頑張ってる私を認めてもらえるように。…愛してもらえるように…。


 私なんか、どこに行ってもリディアのお姉ちゃん。私をミディアとして扱ってくれる人なんて、ほんとにいなかった。でも、ただ1人、私をリディアの姉としてじゃなく、「ミディア」として扱ってくれる人が現れた。


 それがアーロだった。だから、アーロだけが私の味方。アーロさえいれば、何にもいらないって思った。そうやって前向きに生きていこうって思った時に、莉羽が現れた。そうしたらアーロは莉羽、莉羽って、莉羽のことばっかり。私の事をちゃんと見てくれていたのは、アーロだけなのに…。」

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