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リディアじゃない~私はミディアよ~

『みんな、リディアのことばっかり可愛がって…。同じ日に、同じ環境で生まれてきたっていうのに、リディアの事はみんな可愛い、可愛いって大事にして、私の事はどうでもいいみたいな扱いで…私1人ぐらいいなくなったって、誰も気にもしないんでしょ、どうせ…』


って、あなたの心の声が聞えるの。」リディアは声を大きくして言う。はっと驚くミディア。


「『私はここにいる。ミディアはここにいるの。みんな!リディアじゃなくて私を見て!』


って声が、ミディアの心から聞こえるんだよ。」リディアは叫ぶ。それをリディアの口から聞かされたミディアは耳まで真っ赤にして、リディアに負けじと大声で叫ぶ。


「やめてよ、そんな大嘘!そんなこと私が思うわけないじゃない!勝手に人の心とかなんとか言って、私を辱めようとしてるだけじゃない!!」


「嘘!全部ミディアの心の中から聞こえるもの。私の心に響いてる、ミディアの声が!」リディアは大声を上げて息が上がり、、苦しいながらも訴える。


「じゃあ、10000歩譲って、それが私の心の声だとするなら…じゃあリディア、今ここであなたがいなくなってよ!あんたの存在が、私にとって邪魔でしかないのよ。」


 ミディアは自分の心がリディアに見透かされたことで、怒りに火が付き、休む間もなく魔法を繰り出す。リディアは、ミディアの怒りの力に押され、吹き飛ばされそうになるがサイファがそれを受け止める。


「ふむふむ。なるほどね。」サイファはそう言うと、リディアを抱いたまま結界を張り、ミディアも中に引き入れる。


「ちょっと、あんた、自分の結界に私なんか入れて何する気よ?」ミディアはサイファの奇行に混乱する。


「ねぇ、ミディア落ち着いて、僕の話を聞いて。」なだめるように優しく語りかけるサイファ。


「いやよ、あなたみたいな得体の知れない人の結界にいたくない!この変態、早く私をここから出しなさいよ!」


「ははは…、兄に向って変態はないんじゃない?」サイファは苦笑いしながら続ける。

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