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新たな仲間~ニュータイプ現る!!~

 家に戻った私たちをリビングに集った全員が迎える。私の家には何度か来た事のある玄人だったが、きょろきょろと部屋を見回し、


「お前の家にこんな部屋あったか?」不思議そうな顔をしながら部屋に足を踏み入れる。私は玄人の疑問に納得し、


「ここは特別室。特別なお客様しか入れない場所だから、今まで玄人は入れなかっただけ。」とニヤッと笑って言うと、凱も振り向いて、


「莉羽と出会って10年以上経ってようやくこの部屋に入れてもらるようになったんだな…、玄人もようやく認められたってわけだ。」と、にやにやしている。私たちの返しに眉間にしわを寄せて、


「ったく、お前ら2人で俺を小馬鹿にしやがって…。」と言って部屋の様子を見た玄人は驚き、


「なんだこいつら…。」そう言って家に集った10人を超える仲間たちを見て一歩下がる。


「莉羽、この方は?」コンラードが尋ねる。


「こいつは俺の親友で玄人…多分こっち側。」と凱が説明する。


「ん?なんだこっち側って?」玄人は何のことだかわからない。


「今から説明するから、とりあえずお前の持ってる石、出して。」凱が手を出す。


「みんなも持ってるの、出してもらってもいい?」私がみんなにも促す。


皆がそれぞれ自分の石を出すと、石が共鳴して蒼い石が輝きを増す。


「なんだこれ…?」玄人は目を見開いて、みんなの石を見る。


「玄人、体、何か感じない?」私が聞くと、


「ああ、なんかふわふわしてる。」体を動かし確認すると、


「石が共鳴し合って、みんなの体に変化をもたらしているみたいですね。」コンラードも同じように確認している。


「玄人さんが入ってから、さらに強くなったように思います。」アラベルが人懐っこい笑顔で笑いかけると、玄人は顔を赤らめる。


「ということで、よろしく玄人!」凱がまとめようとすると、


「なんだよ、意味わかんねえよ。」玄人は半ギレしながら言う。


「ははは、今から説明するから、頭フル回転させて聞けよ。」凱はいちいち玄人の反応が面白いようでからかっている。


「おうっ!」玄人は訳も分からず…、だが真剣に凱の話を聞く。


※※※


「なんだよそれ…おい、凱、お前…。この世界のために1回死んだってことなのか?ここにいる奴らも…、みんな命かけて戦ってるってことか?なんだよ…こんなの…泣けるじゃねえか!で、俺もその仲間だって?そんな漫画みたいな話。ふざけんなよ…感動するじゃねえか!」玄人は感極まって泣いている。


「…。」ここにいる全員が、玄人の反応に何も言えない。


「で、結局お前…、意味わかってるよな?」怪しい反応の玄人に、凱が確認する。


「ああ、もちろん。世界が俺を待っていたってことだろ。わかってるよ。俺に任せろ!」玄人は根拠のないと自信と、やる気に満ち溢れている。


「強烈なやつが入ってきたな…。」フィンですら呆れている。


「凱殿の親友…ですよね?」エドヴァルドが凱に確認する。


「ニュータイプだな。」口数の少ないハルトムートでさえ、思わず言葉が出る。


 私はみんなの反応を十分楽しんでから、


「玄人の性格から考えると、こういう状況が予想できたような、できなかったような…まっ、まあ、ある意味心強い仲間が増えたってことで、みんなよろしくお願いします。」苦笑いしながら頭を下げる。


「ああ、なんだか突然変異みたいなやつだけど…、結構味があって、良い奴なんで…、よろしく。」凱と私の言葉に、皆笑いながら頷くが、その紹介の言葉に1人納得できない男がいたのは言うまでもない。




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