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【メルゼブルク大戦⑥~洗脳されたあなたに告ぐ~】

 私とエドヴァルドの前に立ちはだかるクラウディス、莉奈、そして凱の3人。


「この3人は、魔法を使いますか?」エドヴァルドは戦法を考えているのだろう。


「ええ…。しかも、残念ながら…、3人とも能力はかなり高いし、魔法は…、何でも使えるはずです。」私が顔をしかめながら答える。


「女性の後ろにいるのが…、莉羽様の眞守り人…、ですよね?」


「はい。でも、洗脳されてしまっているようです…。彼ほどの力がある者を洗脳できる位、敵はとてつもない力を持っていると考えられます。何とかして目覚めさせることが出来れば…。」私は凱の、これほどまでに生気のない顔を初めて見たような気がする。


「分かりました。私はあの口の減らない男を狙います。…そういう表現でよろしいですよね?」エドヴァルドが珍しくニヤッと笑って言う。


「ふふふ。エドヴァルドって、意外に面白いんですね。」私はエドヴァルドのその表現に、思わず笑ってしまう。


「そうでもないですよ…。でも、期待させてしまったのだとしたら…、必ずこの戦いに勝って、私の面白さを莉羽様にお見せせねばなりませんね。」そう言って、にこっと笑う。洗脳されている凱を目の前にして、緊張している私の心を解きほぐそうとしてくれているエドヴァルドに、私は心から感謝する。


「座布団用意しておきますね。」私の言葉の意味が分かるはずもなく、きょとんとしているエドヴァルドの顔を見てニコッと笑う。


「さて、じゃ始めますか。」そう言うと、私はまず凱の心層に語りかける。


『聞こえる?凱?今から戦いが始まるね。まさかあなたがそっちにいるなんて、想像もしてなかったから…、正直怖い…。いつも自分の事より、まず一番に私のことを考え、守ってくれた凱が…私の隣にいないなんて初めてのことだから…。


でも、この世界のために死ぬ気で戦うね。それを凱も望んでいるはずだもんね。


あなたに刃を向けることは、今の私には正直難しいけれど…。出来れば傷つけたくない。だから早く目覚めて…、凱。早く私の元に帰ってきて…』私はそう言って天に祈る。


凱にそう告げるとすぐに、私は莉奈の心層に入り込む。


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