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【第11夜⑦ ~エドヴァルドとジルヴェスター~】

 それから数日の間に、各地方の騎士団が王宮に続々と入ってくる。私たちは戦いの準備に余念がない。


 私はここ最近の莉亞の急激な成長に焦りを感じ、エドヴァルドに能力の確認と実戦練習を願い出る。


「莉羽様も、莉亞様も能力の解放速度が想像以上に早いですね。」そう話すエドヴァルドは、今日も爽やかなイケメンぶりを大いに発揮している。


「そう言えば、ジルヴェスターはどうしたの?姿が見えないけれど…。」


「彼は慎重かつ、研究熱心な男で…、初めてのこの地に早く慣れようと、様々な場所を見て回っているのでしょう。」


「寡黙な方ですよね?」莉亞は言葉を選びながら聞く。エドヴァルドは笑いながら、


「そうですね…、必要最低限しか話さないかもしれません。でも…、昔はそんな性格ではなかったんですがね…。」含みのある話し方に引っかかる私は、


「昔は結構おしゃべりだったんですか?」と尋ねる。エドヴァルドは少し困ったように、


「そうですね、今よりは…。いろいろありまして、それをきっかけに…。」エドヴァルドが苦笑いをしながら言う。


「そうなんですね。それにしても、エドヴァルドとジルヴェスターはすごく似てるから、双子に間違われませんか?」莉亞はエドヴァルドが自分の隊の隊長であることから、少しでも距離を縮めたいと積極的に話しかける。


「そうですね。自分でも似てると思う位なので。間違われる事は多いですが、今は髪型で違いが分かるようにしています。でも能力は…、弟の方が高いんです。ここシュバリエに来て、言葉の違いを解消するために、それぞれ国の言葉で話していても意思疎通できるようにしたのはジルヴェスターの能力です。」エドヴァルドは微笑みながら話す。彼にとっても自慢の弟だということが見て取れる。


「そうだったんですね?私は莉羽がやったのかと思ってました。」


「えっ?私も莉亞がやったのかと思ってた。」私たちはお互い顔を見合わせ、笑いあう。そして、


「ジルヴェスターさんにお礼を言わないと…。」そう言ってから莉亞は少し間をおいて、


「今後の戦いに向けて、お2人の能力についてもう一度聞きしても良いですか?言語に関する能力については聞いてなかったので、もっと多くの力を持っているのかなと思って…。」


 興味津々な莉亞は、それ以降もエドヴァルドを質問攻めにする。



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