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【第3夜⑧ ~最強を凌ぐ力⁈~】

【前回より】

何度かその言葉を繰り返したあと、目を見開いたその目が、突如赤く光り出し、ルイーゼの体は燃えるような真っ赤なオーラで包まれはじめる。



私はその異様な様子に恐怖を感じ、


「ルイーゼ!」と叫び、ルイーゼのもとに移動しようとする。それをすぐさま凱が、


「待て!」と言って引きとめる。私は振り返り、


「離して!力が制御できないうちにあれほどの力を解放してしまうと、ルイーゼ自身の体がもたない。」私は必死で訴える。


「大丈夫だ、莉羽。ルイーゼの中で許容を超えた力を…、俺たちの方に流し込んで彼女にかかる負荷を軽くする。『一か八かの賭け』かもしれないが…。とにかく俺につかまれ、莉羽!」


 凱の額から汗が流れる。おそらく凱も初めての業に緊張しているのだろう。私は祈るように凱の腕につかまり、そのまま私たちはルイーゼのもとに飛ぶ。


 ルイーゼの傍に移動した私たちは、彼女の体からあふれ出る力を自分たちの方に誘導する。そしてその力を私たちの力と融合させるため、凱が導くまま、私は術言を唱える。


「何?この力…。強すぎる。抱えるのがやっと…。」私はルイーゼの力の波動に押され、少しずつ後退していく。


「莉羽、絶対に手を離すな!」凱もルイーゼの力を制御するのがやっとのようで、表情が徐々に険しくなっていく。私は何とか凱につかまりながら、凱と融合させたその力の流れを見る。するとそれは、私たちのはるか上空で、この王宮をも覆いつくすほど巨大なものになった。


「莉羽、行くぞ。」


 凱が声をかけると同時に、その融合した力をクラウディス達3人めがけて解き放つ。意表を突いた強烈な攻撃に3人は退かざるを得ず、まともな攻撃を受けた橙色の目を持つ女の片腕から滴り落ちる血液が徐々に広がり、地面を赤く染めていく。


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