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【第3夜⑦ ~力の解放~】 

【前回より】

 突然の敵の襲撃に、人々は恐怖で慌てふためきながら逃げ惑う。自分たちの異能力で何とか対抗しようとする人々の事も、容赦なくその黒雲は吸い込んでいく。私は我に返り、その様子にどう戦うか手立てを考えていると、黒雲の中から聞きなれた声が響いてくる。

『私は必ず戻る。それまで私の大切な民を護ってくれ。頼んだぞ、姫、凱、そして…ルイーゼ…』

 

「えっ?この声って!」驚きのあまり凱を見る私。


凱は落ち着いた表情でうんと頷き、

「エルフィー皇子の声に間違いない。」そう言って、辺りを見回す。その凱を見た私も、凱に続いてルイーゼを探す。まだルイーゼの力は解放をみていなかったが、心層に響くこの声だけでも聞こえていれば、この上ない力をもらえるだろうと…。


 すると、先ほどまで恐怖のあまり、能力者に囲まれ、しゃがみ込んでいたルイーゼが、エルフィー皇子の言葉に導かれるように立ち上がり、上空を見上げている。


「ルイーゼ?」私は彼女の様子に異変を感じ、すぐさま凱に伝える。


「凱、ルイーゼの様子が…。」


「ああ、心層で語られた皇子の言葉は、彼女のおそらくトリガーになってるんだろう。ほら、見て見ろ。あの気弱なルイーゼの姿はない。

 

皇子はルイーゼの潜在能力を、すでに把握していたんだろうな。いくらお前の許しがあったとはいえ、王室への非礼をも許し、彼女が王都に残る選択肢を与えたのはなぜかと疑問に思っていたけど…。これが理由だ。

 

 おそらく彼女はとてつもない力を持っている。俺たちは少し様子を見るとしよう。」凱はそう言って、いつでも彼女を援護できる場所に陣取り、ルイーゼの動向を窺う。


 私たちが話している間にルイーゼは、体の内から力が沸き起こるのを自覚し、戦う決意していた。


「さっきの声はエルフィー皇子。しかもメッセージは私にも向けられていた。何の力もない私に民を護れなんて、全能といわれるだけの皇子が言うはずはない。きっと私にも何かできるはずだわ。皇子を…、この国を…、この星を護る。」そう言うとルイーゼは、祈りの言葉を捧げ始める。


 それはルイーゼが幼き頃『元気が出るおまじない』として教わった言葉。


何度かその言葉を繰り返したあと、目を見開いたその目が、突如赤く光り出し、体は燃えるような真っ赤なオーラで包まれはじめる。


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