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俺達はいつも通り授業を受けていたんだ。
その時に突然窓の方が光ったのが見えた。
それからの記憶は何もない。
今僕の目の前にいる彼は何者だ?
彼を見た瞬間前世の記憶が蘇ったのだから。
「ちょっと、ロイ?どうしたの?」
そうか、今は大事なパーティの最中!?
「いえ、なんでもありませんお母様」
「そう。なら良いのだけれど」
「お初にお目にかかれて光栄です。フォンテーヌ伯爵」
「いえ、頭をあげてください!!」
「感謝します」
とりあえず頭の中を整理しよう。
今の記憶は一体。
僕は前世日本人として過ごしていた。
でも今までそんな記憶1ミリも出たことは無い。
そうなるとこの前にいる少年。
やはり彼が手がかりなのだろうか?
「フォンテーヌ伯爵。少し彼を借りても?」
「あぁ、構わないが、ジェーンいけるか?」
「あぁ、大丈夫だ」
とりあえず彼にこのことを聞かなければ。
「とりあえず座ってくれ」
空気がまるで重力に惹き付けられているかのように重い。
彼は私と同じなのか、もしくは。
それすら分からぬ状態で何を話すべきか。
「あの公爵様」
「あぁ、すまない」
「1つ質問をしても構いませんか?」
「あぁ、構わない」
まるで彼はそれが当たり前であるかのように僕に解いた。
「あなたも私と同じ転移者ですよね?」
その言葉はまるで全てを理解しているように。
彼は私に言ったのだ。
「そうです僕は転移者です」
「やはりそうでしたか」
「あなたも転移者で?」
「えぇ、そうなのです」
転移者。クラスメートだろうか。
いや、その可能性は低い。
あの日何が起きたのかすら分かっていないのに。
「前世の名前は森崎 悠斗です。」
その名を俺はよく知っていた。
聞き覚えのある。
俺のクラスメートの名だったのだから。
「悠斗?」
「俺は棉 薫だ。お前なんだな?」
「薫!?」
俺らは抱きしめあった。
急に現れたこの記憶の恐怖と友達との再会を喜びを。
「何が起きてるんだ?」
「俺もよく分からないんだ。分かるとしたら俺らはあの日なんらかの事故にあい、クラスメートが全員転生した」
「全員!?」
それは驚きの言葉だった。
クラスメートが全員この惑星のどこかに居る。
「転移前の記憶が戻るのはクラスメートに会った時らしいんだ。俺の執事が転移者でさ。初めてあった時に俺は記憶を取り戻したんだ」
「この国に他にも転移者がいたんだな」
「あぁ、今度3人で話そう」
「そうだな」
その後俺らは積もりに積もった話をしていた。
今まで感じたことの無い安堵と共に。
これから俺らはどうするのだろうか。
まだ分からない。
でも俺はこいつらと共に生きていきたい。
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