夜な夜な、悪役令嬢である私のパンツをクンクンする姉ガイル
はあ……お姉ちゃん、今夜も私のパンツをクンクンしている。
しかも、なんかぶつぶつ言っているけど、大丈夫かな? 怖いけど?
私は悪役令嬢、前世は乙女ゲームをやっていた。しかし、交通事故にあって、その世を去った。ああ、今は変態の姉がいる。前世の記憶が戻ったきっかけは、そんな姉に押し倒されて、頭をゴンッとぶつけたから。はあ……悲しみが深すぎる。
「ちょっと、お姉ちゃん? 私のパンツをクンクンして何をしているの?」
「え!? どうしてあなたが部屋に入るの?!」
はあ、まるでお姉ちゃんは乙女のかけらもないよ。ああ、前世に戻りたい。でも、私は一回死んだの。だから、もう、この世界で生きるしかない。
「お姉ちゃん? どうして私のパンツをクンクンするの?」
「そんなこと言えない!」
えっと、お姉ちゃんは大丈夫かしら?
「早く私のパンツを返して?」
「仕方ないわね……」
泣く泣くお姉ちゃんが私のパンツを、それも大量に持ってきた。
うわあ、ドン引き。
「お姉ちゃん? 私はお姉ちゃんのこと、キライではないからね?」
「え!?」
はあ、こうでも言わないと、私がこの乙女ゲームで破滅しそうな感じだからね?
「そうかあ、お姉ちゃんとキスしよう?」
「断る」