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嘘でもいいから好きだと言って

 嘘でもいいから、と言われて言った「好きだ」という言葉は、ひどく残酷な響きを持っていた。


「ありがとう」


 そう泣き笑う彼女は、優良種選別で劣等種と判定され、明日政府に処理される。

 彼女が立ち去る。僕は立ち尽くす。その背中を見送りながら、僕は後悔を始めた。嘘だ。嘘でもいい。嘘だ。


「嘘だ!」


 振り返る彼女を抱き締める。


「あり…がとう」


 嗚咽にむせぶ彼女。

 きっと僕は残酷だ。

 けれどこれは、きっとかけがえのない残酷だ。

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