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あたしの叔母

 叔母の家を訪れると、新しい彼氏がいた。


「何人目よ」


「トロフィーの数じゃないんだから、わからないわよ、そんなの」


 叔母の彼氏を帰らせて呆れ顔でそう言うあたしに、叔母の態度はしれっとしたものだった。思わず苦言が出る。


「いい加減落ち着いたら?」


 叔母はあたしの若さを愛おしむようにニンマリ笑った。


「自分を一番に愛してる人間は、恋しかできないものなのよ」


 叔母はいい女だ。

 だから小憎らしい女だ。

 だから羨ましい女だ。


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