表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
78/100

雨上がり

 雨上がりの梢に吹いた風が、時間遅れの水滴を地面に落とす。その水滴に濡れた眼鏡が視界を滲ませて、酷く惨めな気分があたしを襲った。いつだって悪い事は時間遅れにやって来る。

 母があたしを引き取りたいという。

 施設を訪れた母は懇願するような目であたしを見た。その目から逃げたあたしは、公園の木の下で雨のなごりに濡れている。


「美佳……」


 母が雨上がりの陽射しの下に立っている。

 木漏れ日が時間遅れであたしの上に降りた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ