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姉とボク
両親が借金を残して失踪してから働き始めた姉が、夜にどんな仕事をしているかボクは知らないフリをしている。
「姉ちゃん」
「なんだ弟」
朝帰りに石鹸の匂いをさせた姉に、コーヒーを淹れながら言う。
「中学出たら働くよ」
「弟」
頭を叩かれ姉を見る。
「あんたは進学するの」
そう言って姉がボクを強く抱く。
「あんたはね、そんなつまらないこと考えないで夢を見るの。それが姉ちゃんの夢なの」
その震える肩をボクはそっと抱き返した。
両親が借金を残して失踪してから働き始めた姉が、夜にどんな仕事をしているかボクは知らないフリをしている。
「姉ちゃん」
「なんだ弟」
朝帰りに石鹸の匂いをさせた姉に、コーヒーを淹れながら言う。
「中学出たら働くよ」
「弟」
頭を叩かれ姉を見る。
「あんたは進学するの」
そう言って姉がボクを強く抱く。
「あんたはね、そんなつまらないこと考えないで夢を見るの。それが姉ちゃんの夢なの」
その震える肩をボクはそっと抱き返した。