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夏恋2

 告白に玉砕したあたしは、幼馴染みの馬原を近くの河川敷に呼び出した。

 渋々顔で現れた馬原とならんで座り、夏のぐずぐずとした夕空を眺める。


「あんたさー」


「んー?」


「実は前からお前のことが……てヤツはない?」


「ない」


「そう」


 夕陽を浴びた川面がキラキラと輝く。


「恋、落ちてないかなぁ」


「ないなぁ」


 日没。

 けれど簡単に冷めない夏の夜は、あたしの肌にじっとりとした熱を残す。


「……恋してぇ」


「がんばれ」


 夏のバカ野郎。

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