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霧の魔女
霧に覆われた断崖の上に聳えるその城は、霧の魔女の城だった。
魔女は霧の姿をしている。城を包む霧は彼女の身体だった。
「なあ、おまえ」
この城の中をさまよう男がいる。男はかつてこの城の王であった。
「いつまで私を捕えるつもりだ」
王の周りに濃い霧が渦巻き、王を抱擁する。
「悪魔の力を借りるほど私を愛していたのだな」
霧は女の形をとり、王に口づけをする。
「しかし、永遠の愛など呪いだ――王妃よ」
霧の晴れることはない。
霧に覆われた断崖の上に聳えるその城は、霧の魔女の城だった。
魔女は霧の姿をしている。城を包む霧は彼女の身体だった。
「なあ、おまえ」
この城の中をさまよう男がいる。男はかつてこの城の王であった。
「いつまで私を捕えるつもりだ」
王の周りに濃い霧が渦巻き、王を抱擁する。
「悪魔の力を借りるほど私を愛していたのだな」
霧は女の形をとり、王に口づけをする。
「しかし、永遠の愛など呪いだ――王妃よ」
霧の晴れることはない。