自転車小屋
なし
予想通り
担任は
次の日にめちゃくちゃ怒っていた
まず
教室にはいってきた
雰囲気がいつもと
違った
とげとげしい
朝、先生だけで職員室でする
朝の打ち合わせで
何かあったのは
確実だとぼくは思った
教室の空気も急に重くなる
怒られる前の
予兆をみなが感じ取っている
そして
爆弾は破裂し
朝の会から引き続き
1時間目もつぶれた
担任は何も言わなかったが
きっと隣のクラスの
2枚目気取りに
コテンパンに
何か言われたのではないかと
思われた
お調子者が
みせしめにあったくらいで
それ以外のことは
知られなかった
学級の和とはこういうところでも
発揮される
そして
この事件はこれで
終わるはずだった
下校時間が来て
児童用玄関から外にでようとした時だった
何人かの同じ学級の男子が
げたばこにたむろしていたのが
見えたのだが
突然やつらに連れていかれた
自転車小屋
まわりのとたんが目隠しになっている
「おめえだろ
ちくったの」
開口一番
どの顔も表情が険しい
まったく身に覚えがなかった
「おめえ、今日の説教の時
笑っただろ」
一番腕力のあるSがいう
やられた、
はめられた
きっとめざとい手下が
ボスのSにご注進したのだろう
仲良きことは美しきことかな
ぼくは
腹にパンチを何発か
くらった
それで倒れてしまった
服でみえないところを
狙うのもいやらしい奴らだ
なし