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ぼくのたび  作者: 玲於奈
12/16

待合室のテレビ

なし

大きな待合室で

母さんがお金を払うのを待つ間


母さんは泣いていた

それがうれしいことを

言われたのか

悲しいことを

言われたのかは

わからない

しきりにハンカチで

涙をふいていた


待合室のテレビには


さっき

みかけた大きな公園がうつっていた


さわやかな音楽とともに

大きな窓からみた風景が


映し出されている

悲しいくらい

そこはひどく

さわやかだった


こんなに大勢の人が待っているのに

だれも何も話さずに

そのテレビは

天気予報を伝えていた


「身近な人にかかわれば

 安心する」


とにかく

呪文のようにとなえていた



こわがっていたことば

なのかもしれない



12月がおわりそうなころ

なぜか

保健室に行くことができるようになった


最初は

ちょっとがんばってみたけど

やっぱり登校時間は

おなかが痛くなる時もあって


午後になって元気になった時

ネットでしらべたら


学校の校門をまたいだら

足が動かなくなるとか

はきけがするだとかいろいろ

書いてあった



でも、いつも

お昼ご飯を

母さんが用意してくれて


すごく心配そうで

でも言葉をかけてこなくて


だんだん

母さんにこれ以上心配かけられないな

そう思ったら


なんとか

あの学校の校門のラインはこえられた


どうしようかと

思っていながら

児童玄関に行ったら

担任じゃなくて

保健の先生がいて

わらってぼくを保健室に連れて行った

なし

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