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ぼくのたび  作者: 玲於奈
1/16

はじまり

なし

屋上からそらを見る。


そらがとっても広い。

どこまでもどこまでもひろがっている。

風がつよい。

灰色の雲やとっても薄い白い雲。

太陽にひかって

白がすごくすてきな雲。


たくさんの雲が空をおおっている。

今日は

青いそらがすくない。


さっきまでかがやくように

天にのびる塔が

きゅうに濃いあおになっていく


「あめがくる」

そう思った



無音のように

チャイムが鳴る。

心に重い黒がひろがる


また、ながい時間がはじまる。




階段をあわててかけおりた

途中階段を飛ばしとびして

足をひねった

いたい

それでも、ろうかをはしって

クラスの窓越しに

中を見れば


英語教師がもう

中央教壇の椅子にこしかけている

大っ嫌いなやつ。


それでも、おくれた自分が悪いので

小さくなって

教室にはいるが

視線がいたい


さまようように

むかう


机に

ごみがちらかっている


いそいでごみを机にしまうも

机の中もあふれる


それを笑うかのように

おかまいなく

叱責


なにをいわれているかは

わからない


ただただ

右から出て左にいくだけ


本能的にそうなってしまった

自己防衛かもしれない



わらい声がまわりをつつむが


赤いつりさがったひもを

がらんがらんと鳴らして

2かいおじぎをして

はくしゅをうって

おさいせんをあげる


神社での一連の動作

そんな

おきまりさ


そして

ものの5ふんもすれば

なにごともなかったかのように

授業は

はじまる


せなかに小さい消しゴムが

ささる


机のなかがあふれてくる

心のなかになにかが

あふれてくる




なし

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