周瑜様の好きな人ってもしかして? 1
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周瑜の元へ再び戻ります。
「って笑ってる場合じゃなかった。蒋欽達何しに来たんだ?」
一番大きな声で笑っていた孫権様が、笑いを収めて蒋欽に尋ねる。
「何ってああ、周将軍の命令で小喬様の様子見に来たんすよ」
「周瑜は小喬のこと大好きだなぁ」
言ってにやにや笑った孫権様。
周りから見たら僕すごく大事にされているように見えるだろうな。
実際大事にはされているんだけど。
「そうなんすよ。だから『凌統のことを球にして吹っ飛ばしてました』って報告するのは何とも」
言って腕を組む蒋欽。
それは言い方がいけないんじゃないかと思うけど。
「統は楽しかったです!」
嬉しそうに言うのは凌統。
「私は止めましたからね」
渋い顔をしたのは朱然。
「俺は面白そうだから見てた」
堂々とはっきり答えたのは孫権様。
それを聞いてさらに困り果てた蒋欽が、周泰の方に振り返って尋ねる。
「どうする?周泰」
「そうだな、それより……」
「いいよ。僕が直接言って説明するよ」
相談する二人の会話に割って入る。
なんか変な風に報告されても困るし。
「そうっすか?んじゃぁお願いしまっす」
喜々として答えたのは蒋欽。
「周将軍。小喬様のことで怒らせると怖いんすよ。普段はめっちゃいい人なんすけどねぇ」
と言った後、
「あ、今のは内緒で。マジで怒られるんで」
なんて口の前に指を立てて口止め。
周瑜様いつも優しげだし上品な感じだから怒ったりするのかなぁ?
勝手に僕をお嫁さんに決められた時もニコニコ穏やかに笑っていたし。
僕の方が「それでいいの?」って驚いたくらいだ。
「んじゃあ早速行きますか。そろそろ周将軍も殿との会議が終わった頃だろうし」
「孫策様と会議してたの?」
「ええ。会議中は会話が聞かれることが無いよう誰も近づけるなって厳しく言われるっす」
相当大事な会議をしているんだろうな。
それはそうか、君主と片腕だもんなぁ。
でも……、
と城下を歩きながら店先で売っていたものにちらっと眼をやっていると、一緒に城に向かって並んで歩いていた周泰が厳かに僕に話しかけて来た。
「ところで、小喬様」
「何?」
何か大事な話だろうか?
「俺は串刺しにしたら流石に死にます」
「う、うん」
突然の言葉に躊躇いながらも頷く。
それって、最初に蒋欽が言ってた台詞のことか。
って今更それ言うことかな?
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