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8 教会に着きました

1,1000PVを突破しました!わずか1週間でブクマ、評価も含め沢山増えてて驚きました…。ありがとうございます!

ご飯を食べた後、馬車に乗っていよいよ教会に向かいます。

馬車には窓がついていたので、街の風景を見れるかと楽しみにしていたのですが、カーテンがかかっていて見ることができません。これめくって開けちゃダメかなと手を伸ばしかけたところで、いつになく真剣な顔をしたお父様に話しかけられました。

あれ?お父様マントなんていつのまに着たのでしょうか?せっかくの素敵なお顔が見えなくなってもったいな…


「アイリス?聞いているかい?」


「あっ、ごめんなさい。ちょっと緊張してて…!」


すみません…全然関係ないこと考えてました…


「それで、なんのお話?」


「ええとね、外でお父様に話しかけないようにしてほしいんだ。そして、できれば近づいたり見るのもやめてほしい」


「どうして?」


「……アイリス。お願いだ、守ってくれるね」


「はい…」


我が家は王都一の商家だからやっぱり誘拐の危険性とかがあるのかなあ。なんて呑気に考えていた私は、まだまだ異世界に転生したと言うことを甘くみていたのでした。


ーーーーーーーーーー


「うわああ…!めちゃくちゃファンタジー…!」


教会に着き馬車を降りれば、たくさんの人がいます。金髪や茶髪は当然として、赤髪や青髪の方もいます。あ!今すれ違った人紫色の目だ!エルフや獣人、ドワーフもいますね。小説とかですと、獣人は人間の次に多いイメージだったのですが、実際には少ないくらいでした。

露店で売っている食材も見たことないものばかりです。断面が紫色の串焼きとかありますが、火が通った上でそれなら、元は何色なんですかね…?

洗礼を受けるためか、私と同じくらいの子供を連れた親子が多いですね。小さい子が親と手を繋いでいるとどうしてこんなに可愛いいんでしょうね。……もちろん私も小さい子なのでお母様と繋いでいますよ?

お父様は少し後ろを着いてきています。


「すごい、すごいすごい!人がいっぱいだね!お母様!おと…っ」


ペシっと繋いでいない方の手で慌てて口を塞ぎます。危ない危ない、お父様に話しかけてはいけないんでした。

おずおずと伺うようにお母様の顔を伺えば、それでいいとでも言うように頷きました。安全のためとは言え、お父様を無視したからか、お母様の表情は少し暗く見えました。


「アイリス。あれが今日洗礼を受ける教会よ」


少し歩いた後、そう言ってお母様が指差す先には、壮厳でそこだけ世界が違うかのような教会が立っていました。

木製の大きな開き扉を見る限り、建てられてからかなりの時間が経っているはずなのに、外壁のレンガは真っ白です。壁を這うように伸びている蔦から感じる確かな時間の流れと、立てられたばかりかのような壁とのチグハグさがより一層教会の厳かさを促進させます。

前世の教会を見たときにはなかった神聖な空気に圧倒されながら、異世界には実在する神がいるのかもしれない。なんて馬鹿なことを考えつつ、お母様に手を引かれて教会へと入っていきました。

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