1 目が覚めたら美幼女でした
拝啓皆様。
突然ですが、私。高野あやめ16歳。朝起きたら異世界転生してました。
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いつも通り学校に行って、ご飯を食べて勉強してお風呂入って寝たところまでは覚えています。
しかし、朝起きたら知らない天井ーー天幕でした。
「ここ、どこ…?」
のそりと起き上がると体に違和感がある。不思議に思い自分の体を見るとパサリと落ちたストロベリーブロンドの髪が目に入る。
「……っは!?なにこのかみいろ!それにてもちいさい…?」
一体全体なんなんだこの手は!というか体も小さいし…。自分の意思で動くっていうことは一応私の体なんですよね…?
状況が全く掴めず周りをキョロキョロを見渡してしまう。白とピンクを基調とした可愛らしいお嬢様のような部屋で、今いるベットの横には姿見があった。
現状を確認するためにもベットから降りて移動すれば視線も下がっているようだった。そしてーー
「なにこのびようじょ……」
ふわふわのストロベリーブロンドはプラチナのように明るい色をしていてキラキラと輝いている。絹のようなその髪は肩口まで伸びていた。
陶器のような肌はもちもちすべすべでシミひとつない。唇と頬は薔薇色に色づいています。
ぱっちりとしたは瞳は優しげで、瞬きをするたびばしばしと音がなりそうなまつ毛に覆われ、エメラルドのように澄んだ色をしている。
身長は小さく、全体的に丸みを帯びた顔から推測するにまだ3歳程だろうか。将来はとんでもない美人になるでしょう。
………えええええ!!!!こ、これ私!?め、めっちゃ可愛いんですけど!?
昨日までの良くも悪くも特徴のない自分とは全く違うその姿に開いた口が塞がらない。そしてそんな顔まで可愛いなこの美幼女。
そして、さまざまなジャンルに手を出していたオタクの私、気づいてしまいました。
ーー私、異世界転生してないか?
いやいやいや!!流石にそんな漫画みたいなこと起こるわけないよね!?
夢!そう、これは夢だよ!悲しい陰キャオタクの妄想が夢という形で具現化してしまっただけだ!ほら!顔をつねっても痛くなーーー痛い!?
「い、いやでもほら?かりにてんせい?してたとしてもまだいせかいときまったわけじゃ…」
コンコンとノックの音がして扉が開く音とガチャンと何かの落ちる音がした。誰が入ってきたのだろうと振り返れば立ちすくんだ女性がいた。
「…お嬢様ーー意識が戻ったのですね!」
そう言って涙ぐむメイド服を着た女性にはーーー
猫耳が生えていた
書いてみたかった美醜逆転ものです!のんびり投稿にはなりますが、最後まで書き切りたいと思っていますので、ぜひ最後までお付き合いください。