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お互いの報告を終えて

「痛い……」

 ツムギ達が保健室から出る頃、一人瓦礫の山を乗り越え、木にもたれて休憩をしていたレアスは、いつの間にか手に出来ていた深い傷を見つけて、ため息をついていた

「治癒魔法……。どんなだっけ……」

 空を見上げ思い出すレアス。だがすぐに体を横にして目を瞑った

「もういいや。思い出すの面倒……」

 そう呟くと、少し休むつもりが、横になったまま眠ってしまった






「報告ありがとう。もう帰っていいわよ」

「えっ?でも、あの子は……」

 その頃、保健室から出た後のツムギが、職員室で担任の先生に報告をし終えたツムギが、困ったように目を向けたのは、お互い睨み合うルトとララがいた

「仲良くなったみたいだし、ここに置いておくわけにもいかないから、レアスが見つかるまで預かっててくれる?」

「大丈夫なんですか?」

「ええ、あの子の魔術の使い方を知らないでしょ?なら、大丈夫よ」

「……じゃあ、預かります」

 はあ。とため息つくと、ドタバタとまた騒ぎだしたルトとララの方を見て、またため息ついた

「もー。二人とも喧嘩しないで。お家帰るよ」

 ツムギの言葉を聞いたルトが慌ててツムギの肩に乗ると、どこか誇らしげな顔をしているルトを睨むララ。二人の騒がしい声を聞きながら職員室から退出した







「リンさん。ククルさんの報告書も一緒に預かってきましたが、今読みますか?」

「ああ、ニーナか。ありがとう」

 ツムギ達が帰っていた後、休憩室でコーヒーを飲んで休憩をしていたリンに、ツムギの話をまとめた報告書を手渡すと、すぐにパラパラと読み出したリン。するとククルが書いた、とあるページを見て驚いた顔をした

「見たことがない?あの四人は、もう同じグループで行動して長いだろう?本当に言っていたのか?」

「ええ、ククルさんからの報告書なので確かだと思いますが……。私は、実技の授業は参加しないので、知らなくて……」

 ニーナの話を聞きながら、報告書の続きを読みはじめたリン。しばらくすると、一通り読み終えたのか、ふぅ。とため息つきながら、側でコーヒーを淹れていたニーナに話しかけた

「まだ見つからないか?」

「はい。いた面影すらなく、未だ難航しているそうです」

 リンのコップにコーヒーを注ぎながら、ニーナがそう答えると、注がれたコーヒーを飲みながら険しい表情になっていくリン。その様子を見ながらニーナも一緒に飲んでいると

「少し出掛けてくる。何かあれば連絡をくれ」

「……はい」






「メルガ。出ておいで」

 ニーナと別れ、学園の裏庭でリンが何かを呼んだ。名前を呼ばれて出てきたのは、リンよりも大きな白虎。リンの姿を見るなり頬に顔をすり寄せ嬉しそうな表情をしているメルガ。リンもメルガの頬に手を添え、クスッと笑うと、メルガの背中に乗り空に浮かんでメルガに話しかけながら何処かへと飛んでいった

「少し遠そうだな。急いで帰ってこれるように、頑張っておくれ」

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