表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

12/30

証拠

2日後。


樹達はいつものようにベルモンドの車で送ってもらっていた。


「いってらっしゃいませ、樹様千鶴様」


「ああ、ありがとう、ベルモンド、それじゃあ行ってくるよ」


樹達は学校の中に入っていった。


樹達はいつもと同じように教室へと向かい、授業を受けた。


そして、あっという間に時間が過ぎお昼休みになった。


樹達はまた、屋上でお昼ごはんを食べようと廊下を歩いていた。


すると少しうつむいた様子で松井が樹達の方に向かって歩いてきた。


そして松井の体が少し樹達にぶつかった。


「あっ!すいません」


松井は少し頭を下げながらそういった、


千鶴は少し松井の手の方に視線を向けた。


松井の手は酷く震えていた。


千鶴はその手の震えを見て悟った。


間違えない!松井くんは今からまたあの3人に会いに行くんだ。


頭の中では行きたくないって思っててもどうしても行かないとまた怖いことをされるって思ってるからこうして体が拒否してるんだ。


「僕は行かなきゃいけないところがあるので、これで失礼します」


「ちょっと待ってくれ」


樹はそう言って松井の肩を掴んだ。


「お守りにこれを持っててくれ」


樹はそう言って右ポケットからこの前作っていた、てんとう虫の機械を渡した。


樹はその機械の説明をあえて松井にはしなかった。


松井に説明したら受け取ってもらえないと思ったからだ。


「それじゃあ、ありがたく受け取っておきます」


松井はそういった後、階段を上っていった。


「千鶴隠れるぞ!


樹達は松井にバレないように階段がちょうど見える位置に隠れた。


「きたぞ、あの3人だ」


樹は小さな声でそう言った。


「お前、今日もちゃんと持ってきたか?」


「もうこれで最後にしてください」


松井はそう言いながら3人に、3万円を手渡した。


「ああ!お前、俺たちにそんなこと言える立場じゃねーだろ!」


3人はそう言いながら松井に向かって強く殴ったり蹴ったりしていた。


近くを通る生徒は見て見ぬふりをして早足で通り過ぎていった。


千鶴はそれを見ているのに耐えられず、飛び出して行こうとしたが。


樹は千鶴の肩を掴んで駄目だと言わんばかりに無言で首を振る。


「どうしてですか、お兄様、早く止めてあげないと!」


「ここで止めたらちゃんとした証拠が取れないかもしれないんだ」


「それに今ここでいじめを止めたら松井くんの頑張りが水の泡になるんだ!」


「だから頼む、千鶴今はどうか耐えてくれ!」


「分かりました」


しばらくすると殴っていた音は収まり、てんとう虫の機会が樹の方に向かって飛んできた。


樹はてんとう虫の機会をつかみ少しほっとした表情を顔に浮かべた。


「よし、これで証拠は揃った」

〖少しでも面白いと思っていただけたら下にある星谷ブックマークを押していただけると大変嬉しいです〗


〖最後まで読んでいただき、ありがとうございました〗

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ