僕は決心しました
「話は終わったか」
「涼也さん…。あの、どうして僕を事務所に連れていこうとしているんですか？」
「そりゃ、お前にマネージャーとしての才能があるからだ。」
「才能？」
「ああ。俺の今までのマネージャーはどいつもこいつもマネージャーには向いてなかった。確かに優秀なのかもしれないが、俺とは合わなかったんだ。でも、お前は俺が初めて認めた奴だ。マネージャーとしての仕事ぶりもそうだが、人を癒やしたり、安心感を与えたり、お前の持っているその雰囲気がマネージャーとしてアイドル達を支えていくのに相応しいと思ったんだ。」
涼也さん、僕のことそんな風に思ってくれてたんだ…。でも、あれ？
「アイドル？」
「ああ、まだ言ってなかったか？俺が作るのはアイドル事務所だ。」
「え、アイドル事務所なんですか！？でも何でまたアイドルを？」
「最近、アイドル育成ゲームにハマっててな。俺、アイドル事務所の社長に向いてんじゃねーかと思って」
「は！？」
「っつーのは冗談で、表舞台に立つ側じゃなく、裏で支える側になってみたいんだ。アイドルっつーのは俺からしたら表舞台に立つ者の代表みたいなもんなんだよ。俺には憧れの人がいる。その人のお陰で決心がついたんだ。この気持ちは嘘じゃない。確かに上手くいく保証はない。だが、できるならほんの少しの可能性に賭けてみたいんだ。」
涼也さん、本気なんだ…。こんな真剣で熱い涼也さん初めて見たかもしれない。
「っと、真面目な感じになっちまったな。まあ、別にお前が嫌なら無理して来な
「やります！」
「うぉ、なんだよ急に。でもホントにやんのか？いいのか？」
「はい、一度やると決めたらやり通すのが筋でしょう。涼也さんの思いに胸を打たれました。僕にも手伝わせて下さい！」
「おう！じゃあ、これからもよろしく頼むぜ、圭！」
「はい！」
こうして僕は、涼也さんとアイドル事務所をやることになりました！
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