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波乱のオーディション 2

 「俊輔くん、お疲れ様ー!」

 「お疲れ様でした。」


 オーディションでは、やっぱり僕たちが目を付けてた人たちは最終選考へと駒を進めた。そして何と俊輔くんも!最終選考へ進むことが出来たのだ!まあ、美形揃いのBUMPY ROADの中でも一番背が高くスラッとしていてモデル向きだし、顔立ちもはっきりしていてシュッとしてるから、当然といえば当然なんだけどね!!っと、そうじゃなくて。


 「やっぱりすごかったっすね、榊グレン。」

 「…そうだね。さすが現役モデルって感じで立ち居振る舞いもポーズも何もかも完璧だったね…。」


 榊グレンさんは現役のモデルで、子どもの頃からその容姿を生かし、モデルとして活躍していた。日本とイギリスのハーフらしく、輝くようなブロンドの髪に青い瞳とまさに外国の皇族のような出で立ちをしている。しかしプロとしての意識はさすがで、服に合わせて髪を染めることもカラコンを入れることも厭わないので写真によっては別人のようにも見える。僕たちも一番注目していたのだが…。


 「まあ、まさかあんなだとは思ってなかったっすけど…。」

 「うん…。」


 中身がなんというか、うん…。すごかった…。


 #数時間前#

 「佐々木俊輔です。お願いします。」

 

 とうとう俊輔くんの番。ああ、緊張する…!俊輔くんを見送って立っていると、

 ドンッ! 

 キラッ☆キラッ☆キラッ☆

 はわわわ!本物の榊グレンさん!実物も格好いい!さすが現役モデル、売れるオーラ出まくり!!はぁ、スカウトしたい…。


 「った!なにすんだよ!」

 「す、すみません!」

 「グレン、今のはお前が悪いだろ?」

 「だって、ボクのこの美しい顔にキズが付いたらどうしようかと…。」


 ん?


 「い、いえ、突っ立ってた僕が悪いんです。すみません。」

 「いいや、うちの榊がすみません。」

 「ちょっと、何謝ってんのさ!ボクの顔にキズが付くとこだったんだよ!」

 「おい、人いるとこでそれは止めろっつったろ…。」

 「あ…。ふ、ふん!ボク知らないから!」


 なんかすごかった…。


 「終わりました。まあまあでしたかね。」

 「お疲れ様!最終選考残れるといいね!」


 「あ、さっきの人!ふーん、キミモデルっぽくないと思ったら、ただの付き添い?こっちがモデルくんねー。」

 「あ、はい。CLOSS ROADの佐々木俊輔と言います。本日榊さんにお会いできて光栄です。」

 キラキラッ☆

 うわーさすが俊輔くん!キラキラが溢れてる!!!!!!!!!!!!!!!スカウトした僕ってさすが!

 「は!?なにコイツ!…なんでこんなに…!ふ、ふん!覚えてろよ!」

 「あっおいグレン!待てよ!」

 「「ええ…。」」


 

 「うーん、なんかもっとスマートな感じかと思ってたんだけど、ね…。」

 「あ、でもあの人かなり頭はいいらしいっすよ。…まあ、ガセネタの可能性もありますけど。」

 「ま、まあ、最終選考まで残った訳だし、とにかく頑張ろう!」


 この時の僕達はまだ知らなかった。この後、榊さんとあんなことになるなんて…。

お読み頂きありがとうございます。

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