初の所属アイドルです!? 1
その後、なんだかんだで霄くんも事務所に居着くようになった。なんでも、霄くんはインテリアコーディネーターを目指しているらしく、この事務所の内装をある日一変させていた。「あんな地味で暗いとこ、だれも来たくないでしょー。これでちょっとはよくなったし、ひともくるんじゃない?」ということらしいが、確かに霄くんのセンスはとてもよく、事務所全体も明るい雰囲気が出た気がする。内装の力、恐るべし。
「社長、やはり所属アイドルを入れるにはオーディションやスカウトより、他の事務所からの転移で増やすのが良いのではないですか?」
「…ん、やっぱそうかー。一応俺の事務所に来たいってやつはいることにはいるんだが…。」
「!そうなんですか!?それならそうと早く言ってください!」
「でもそいつ、現役の舞台俳優なんだよ…。まあ、うちのことは知ってんだろうけど、アイドルになる気あんのか分かんねーしよ…。」
「ですが、そう言っているということはある程度覚悟はしているのではないですか?」
「…んー、でもなんかワケアリっぽくてよー。」
「っは、何です今更。この事務所よりもワケアリなんてことはあり得ないでしょう?そんなことも分かりませんか?今この事務所は所属0です。藁にもすがる思いなのです。事情の1つや2つ目を瞑るべきでしょう。」
寿さん、キレると口調が…。なんか寿さんの印象がどんどん強烈に…。
「う、お前豹変しすぎだろ。圭、どう思う?」
「うーん、でも確かに寿さんの言い分も一理ありますし、会ってみるだけでもしたらどうですか?」
「んじゃ、今週末、会ってみるか!」
「なにそれおもしろそー!おれも会いたい!」
霄くんは相変わらず面白そうなことが好きらしく、なんだか一番寛いでいる気がする。まあ、いると空気は和むし、悪いことはないんだけどね。
ということで、今週末、ついに所属アイドルが!?
「お願いです何でもします助けて下さい!!!!!」
「助けて下さーい。」
…出来るのか!?この状況…
続くよ!
お読み頂きありがとうございます。




