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第8話

「まもなく着陸します」

座席から一歩も動くことなく、貨物機は順調に動いていたようだ。

すでに2号は着陸をしたようで、それからこちら側が着陸をすることになってるらしい。

小型機ということ、さらには滑走路の距離も短いということで、設置と同時にブレーキを全開にして急激に停止する。

それでも完全に止まることはなく、少しずつではあったが駐機場へと向かって動いていた。

「停機と同時に周囲警戒を厳に」

中家がシートベルトを外しつつ全員に言う。

了解、という声が聞こえてくると、ほぼ同時にシートベルトを外している音が聞こえた。

「2号へ連絡は取れるか」

「今は無理です」

中家がフエルサに聞いたが、すげなく断られた。

動いていることと、向こうがすでに駐機を完了していることが理由らしいが、何かあるのかもしれない。

そう思いつつも、フエルサの言うことをとりあえずは信じた。


緩やかな振動が、一瞬だけ激しくなり、その直後に飛行機は動きを止めた。

「中家隊長、周囲は安全です」

「了解した、すぐに装置を組み立てられるように準備してくれ。それと、どこかに指揮所を設置したいがどこがいいだろうか」

オート機能のみのマシンピストルを構えたマキシムが、カーゴドアを開けたとたんに中家へ話しかけてきた。

その後ろはサブマシンガンを構えた一行がいるのが見える。

そんなマキシムに中家が相談をしていた。

「ならば、近くの方がいいでしょう。しかしながら安全な場所がよろしいかと」

「そんなところあるかどうかだな。航空写真、それもできるだけ今に近い時間に撮られたものがほしいな。カバナーを頼ることは難しいが……」

「航空写真ならば、民間企業のものを使うことができるでしょう。衛星通信や3G程度の携帯通信は使用できるようなシステムを持ち込んでおりますから、それを使うことにします。まずはここの飛行場の敷地を少し使わせていただくことにしましょう」

駐機地は隣であったが、なんと露天駐機となっていた。

ただこの周辺は雨があまり振らないらしく、これでも錆びることは少ないそうだ。

「目標はジャングル地域の真ん中に居を構えている。そうなれば開拓をしつつ進行をすることとなるだろう。それを踏まえたうえでの計画を立てる必要がある」

カーゴドアが完全に開いて、荷物の搬出ができるようになってから、マキシムは中家へとファイルを渡した。

「これは」

「計画です。彼らの家についてはあらかじめ教えていただいておりましたので、それを踏まえた攻撃計画を立ててみました。駐機場そばに農薬散布機用の格納庫がありましたので、そこを借りましょう。そこからならば衛星通信も可能であると信じております」

「そうだな」

格納庫は、想定しているよりかは小さいが、ここで合流した者を含めて50名ほどの人員と機材一式を格納するには十分だった。

そこでフエルサに仲立ちさせ、格納庫の一角を作戦立案をするための場所として借りることとした。

当然、周辺に誰もいないことを確認するため、歩哨は常に2人1組、合わせて4組立たせることとした。

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