第21話
しぶしぶではあったが、それでも中家は軍人であった。
それは、最初に与えられている武装社長の命令に忠実であることだった。
通常の作戦の範囲でメキシコ軍を使ったものの、これ以上の増援はない。
地下はいまだに未知数だ。
何があるかわからないところへ行かせる時、果たして本当に無事になるのかということを、中家は考え続ける。
そして、無事に帰ってきたならば、よかったと心の底からいうことができる。
「よし、いけ」
中家が扉を開けるように指示をした。
それと同時に、何かの警報音が鳴り響く。
「開放警報発令、直ちに突入せよ」
音に負けじと、中家は地上に残す班員以外の突入命令を出した。
マーシャルが、土を退けたところにある筒へ発破をかけて、一気にいく。
鉄板は内側へ向かって爆発を引き起こし、次々と内部で何かが反応する。
それはあらかじめ仕掛けた爆弾ではない。
「何かのトラップが発動したようだな」
そう言って、中家が少しどうしようかと考えていると、敷地の壁際でひときわ大きな爆発が起こる。
「やばいぞ、壁が崩れたっ」
衝撃で地面が盛り上がり、少ししてから振動が地面を伝ってくる。
振動は、壁を崩す地震となり、ボロボロと崩れた。
今までの攻撃や、老朽が進んでいたためということだろうが、指揮所の近くでなかったことが幸いだった。
「武器庫か何かだったのか」
マキシムがいうが、回答は土の下だ。
「入り口、確保。突入継続」
イヤカムが少しずつ雑音が混じってくる。
が、声ははっきりと聞こえているから、問題はない。
「地下に入る、マキシム、地上を任せてもいいか」
「了解です、隊長」
敬礼し、速やかに地上班を掌握した。
マキシムが指揮権を受け取ると、中家はその見張りとして南旗を残し、地上の要員や捕虜の見張りのために、残した。
それ以外は全員が地下へと降りることとした。




