be quiet
出題編
ついに月曜日がやってきた。
今日は劇の発表日である。
私達のこれまでの練習の成果が試される日である。
私は気分が高まり、スキップしながら学校へ向かった。
………
キーンコーン、カーンコーン、、、
キーン、コーンカーンコーン。
チャイムの音が鳴り響く。
音の余韻が耳に残った。
劇の発表は2限目でこの1限目を乗り越えていかなくはいけない。
この屍を超えていけ、、、何故かこの言葉が思い浮かんだ。
そうか、1限目は屍だったのか。
「えー、こういう場合は場合分けしてグラフを考えてもよいのですが、定数と変数を分けて考えることができます」
カン、カン、カカン、ツーーーー。
数学の渡邊先生の声とチョークのモールス信号が聞こえてくる。
顔を左に向けると番長の顔が見えた。
顔をスッと上にあげて黒板を数秒見たあと、すごい勢いでシャープペンを滑らせ始めた。
すごい、ペンが紙の上でダンスを踊っている。
番長はいつも、何をやる時も全力だ。
右を見るとヨシダくんが周りをグルリと見ては下を向いて劇の台本を見ていた。
正直、怪しい行動だ。
ヨシダくん、アヤシイ、アヤシイ。
アナスタシアとレベッカを見ると、1限目だというのにもう船を漕いでいる。
彼女たちはどこに向かっているのだろう。
ではカズとエリカは何をしているのか。
もちろんイチャイチャしている。
誰も気がつかないと思っているのだろうか、席をお互いに近づけて手を握りあっている。
いつもと変わらないようで何よりだ。
ナナは机の下で漫画を読んでいた。
そんなこんなで1限目が終了して放課になり、私達は講堂に移動した。
講堂とは何か?
まあ簡単に言えばステージがあって前に沢山の椅子がある場所だ。
チャイムが鳴り、2限目の始まりが知らされた。
「それでは、6班ともクジを引いて〜、クジを引くのは班のメンバーの誰でもいいから仲良くね」
早川先生の声が聞こえてみんなが集まり出した。
あっという間に6つのグループに別れた。
「フジワラさん、誰がクジ引く?」
私が尋ねると番長が言った。
「なんだい?私が引くのは不満かい?」
どうやら番長は自分でクジを引きたいらしい。
「番長、頼んだよいいの引いてきてね」
確かに番長以上にクジを引くのがふさわしい人物はいないだろう。
だからわたしは番長の意見を聞き入れることにした。
「ほう、初めて番長と呼んでくれたね、今までフジワラさんだったのに」
番長が何かぼそりと呟いた。
私にはなんと言ったか聞こえなかった。
番長が舞台に進み、他のグループの代表者が来るのを待ってる。
すぐに他のグループの代表が集まってきた。
筒に入った割り箸を6人それぞれ掴み、引いた。
番長が引いた割り箸には「1」と書かれていた。
つまり
私達は6グループ中最初の演技である。
周りの人が騒ぎ始めた。
「げっ6かよ」
「最初か番長いーなぁ」
「微妙な数字引くなよ」
「バルセロナなにやってんだよ」
講堂中がやかましくなった。
先生がこちらに近づいてきて言った。
「それじゃあ、ササノさんたち劇の準備して」
完全にあとは私達まかせのようだ。
私達は小道具を持って舞台袖に向かった。
まず、私のナレーションから劇が始まる。
さあ、はじめよう。
私はマイクを握りしめ、舞台袖から観客席を見つめた。
はじめよう。
ガヤガヤ、ガヤガヤ
ワサワサワサワサワサワサワサワサガヤガヤガヤガヤ。
私の邪魔をするかのように騒音が鳴り止まない。
ガヤガヤ、ワサワサ、ガヤガヤワサワサ、ガヤガヤワサワサワサワサガヤガヤ。
劇を始めるタイミングが掴めない。
私は思った。
「静かにしてほしい」
私はぼそりと呟いた。
マイクはoffだった。
ガヤガヤ、ワサワサガヤガヤワサワサ、ガヤガヤワサワサワサワサワサワサワサワサワサワサワサワサ。
問題、あなたならどうやってこの騒音を止めますか?
カナはこうします。
How can you do it?
次回、2018年 3月17日 12:00投稿




