幽霊
ミステリ出題編です。次の話で情報は全て出揃います。
映画を見終えると、みんなでお昼ご飯を作った。
「カズくん、どうかなこれうまく茹でれてる?」
エリカがカズくんに甘え始めた。
「うん?どれどれ、、、最高だ。うまい。さすがエリカだ!将来いいお嫁さんになりそうだ」
カズくんも負けじとのろける。
まったく、ただそうめんを茹でただけじゃないか。
私達のお昼ご飯はそうめんだ。
ただのそうめんとは少し違う。
つけダレが4種類もあるのだ。
・ピリ辛の中華ダレ
・アッサリ和風ダシ
・爽やかイタリアン
・深い味わいのカレーだれ
みんなでそれぞれの味を作った。
レシピは番長のオリジナルだ。
ヨシダくんはフルーツを切って盛り付けている。
料理が揃い、みんなでそうめんを食べた。
ピリ辛、酸っぱい、極ウマ、、、、
ピリ辛、酸っぱい、極ウマ、、、、
なんだこのサイクル、止まらない。
番長は食わせ上手すぎる。
これは永遠に食べ続けられそうだ。
ズルズル、ズルズル。
…………
食事が終わり、運動がしたくなった。
「フジワラさーん、こんなに食べてばかりだと牛になっちゃうよ」
私が言うとエリカが自分のつま先から手のひらまで見てブルリと身震いした。
牛はダメだ、カズくんに嫌われちゃう。
ココロの声が漏れている。
すると番長は待っていましたとばかりに最新のゲーム機であるmatXを取り出してきた。
matXはシート状の操作端末であり、上に乗った人の体重を感知し、どこに体重がかかっているかでキャラクターの操作を行う。
「じゃあまず私達がやるわ」
アナスタシアとレベッカが名乗りを上げた。
2人の足さばきはなかなかのもので素晴らしい試合を見せてくれた。
私も神業を見せてやろうと意気込んだけれど番長に見事なまでにボコられた。
番長め、さすがだ。
….…………
時間はあっという間に過ぎ、3時になっていた。
「番長、ちょっとコンビニでおやつ買ってくるわー」
カズくんが言って席を立った。
リビングから玄関に続くドアを開け、10メートルほどの廊下を歩き、玄関にたどり着いた。
「私もいくわ」
エリカが当たり前のようにカズくんを追いかける。
すると番長がエリカに声を掛けた。
「エリカ、ちょっと待って」
番長はポケットをあさると財布を取り出し、千円札を取り出した。
「これを使うといい、3時のおやつを買い忘れていたのは私の不手際だ」
目が従えと言っていた。
エリカは千円札を受け取り、リビングの扉を開け、廊下を走っていった。
後ろ手にドアを閉めると、ドアがすこしあいていた。
しばらくして玄関の方向から声が聞こえた。
いつものイチャイチャ声だ。
お帰りと言おうとリビングの扉を開けようとすると、勢いよくリビングの扉が閉まった。
え、いま何が起こった?
わたしは後ろを振り返った。
いま、ひとりでに扉が閉まったよね?
エリカたちはここから10メートル離れてたよね?
ではどうして扉が閉まったのだろうか?
みんなが青白い顔をしてこちらを見つめている。
てことは、幽霊?第3者?
私達以外にナニカいるのだろうか。
夏の暑さでは説明がつかない汗がじとりとわたしの背中を濡らした。




