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関羽の合流

200年と言う年は叔父曹操にとってとても苦しい時期でもありました。

北では公孫瓚を滅ぼした袁紹に戦いを仕掛け、汝南では袁紹の下についた劉備がゲリラ戦を仕掛け、その他にも西では馬騰が南には孫策、張繍、劉表などがいました。


 曹操の軍を蹴散らそうと袁紹が10万の兵力を率いて、黄河を渡り曹操軍の拠点である白馬と延津に兵を進めると、曹操は、急いで白馬と延津に兵を送りますが、この頃曹操の支配下に有った土地は相次ぐ虐殺や略奪により平和な時期の五分の一以下に人が減っていました。

しかも、曹操は周りが敵だらけなので全ての兵を率いるわけに行かないのに対し、公孫瓚を滅ぼし北方民族と調停した袁紹は全軍を南下させることができました。


 しかし、白馬の戦いで、顔良を曹操に下っていた関羽が倒し、文醜は、荀攸の計略に掛かり囮の輜重隊に襲いかかり統制が取れなくなったところを孤立して討ち取られました。


曹操は関羽の高く評価していて、顔良を討ち取った関羽に重い恩賞を与えたのですが、関羽はこれらの賜り物にを受け取らず、曹操に手紙を捧げて別れを告げ、汝南の劉備の元へ向かったのです。


 曹操は義に厚い、関羽に感心し彼をを追いかけようとする部下に対して、彼を追ってはならないと通達しました。


「まあ、孟徳叔父上らしいですよね。

 変なところはあっさりしているのは」


 私の旦那様となった張飛が言いました。


「んじゃなきゃ今頃大変なことになってたんじゃないか。

 お前さん曹操の親戚なんだろ?」


「んーまあ、そうですね。

 私との約束がなければ、そんな簡単に私を手放さなかったとは思いますよ

 父上だって許さなかったでしょうしね」


「へっつ、殴り合いになっても負ける気はしねえがな」


「でもその後捕まって牢獄入りですよ。

 やめてくださいねそういうの」


「ああ、分かってるぜ、今更譙県に用はないからな」


 本当にわかっているなら良いのですが。


 あ、因みに今は豫州沛国譙県より汝南へ移っています。

そして劉備の配下の兵の怪我の手当や病気に治療などを行いつつ、劉備の指示で市民への医療行為も行なっています。

なので、わたしがけっこう家を開けることが多いのが不満なようです。

今も朝食を取りながらぶつくさ言っています。


「女ってのは家で旦那を待ってるのが普通なのに

 なんでお前は俺は昼に家に帰ってもいつもいないんだよ

 もうちょっと一緒にいてもいいんじゃないか」


 私はふうとため息を付いて答えました。


「仕方ないじゃないですか、私に兵士や市民の治療を行うように

 命じているのは貴方の主なのですから」


 張飛は私が家にいないのが不満だけどそれを命じてる劉備に言うこともできずに、そのいらいらを部下へ怒鳴ったり殴ったりきつい訓練をしたりなどで解消しているようです。


「いい加減八つ当たりを部下にぶつけるのをやめないと

 いつか寝首をかかれますよ?

 貴方は一般市民には優しいのにもったいないです」


 張飛はムッとしたように言い返してきました。


「ちゃんと訓練しないといざって言うとき役に立たないんだよ。

 しかたないじゃねえか」


 確かに張飛は軍律に厳しかったため、彼がなくなったあとはかなり兵の質が低下したという話もあります、怖いというのは一面では役に立つのは事実でもあるのでしょう。


「じゃあせめて、そばにいる人間に対して意味なく怒鳴ったり

 殴ったり、それを忘れてそばにいさせたりするのはやめてください

 貴方に死なれたら困りますし……」


「へいへい、気をつけるぜ

 じゃあ、仕事に行ってくる」


「はい、では気をつけて」


 私も食器などを片付けて洗うと、必要な道具を持って診療所へ向かいました。

そして診療所へゆくと、背が大きく立派な髭を生やした人が入ってきました。


「ふむ、兄者のいっておった優秀な医者とは貴女のことかな」


「兄者というのが何方なのかわかりませんが私が医者なのは確かです」


 その人はうむと頷き足を見せてきました。


「足を少し痛めてな、見てほしいのだ」


「分かりました、見てみましょう」


 どうやら足首の関節などがずれているようですね。

私は足首の関節のズレなどを指で骨を入れ直して生きます。


「……」


 普通の人でしたら痛みでのたうち回るのですが、大したものですね。

ついでに骨盤などのズレによる左右のバランスが崩れているのも

直しておきましょう。

ツボに鍼を打ち、しばらくおいてそれを抜き聞いてみました。


「状態はどうですか?」


 彼は足などを動かしてみて言いました。


「うむ、痛みが引いておる、大したものだな

 かたじけない」


「それなら良かったです、因みに名のあるお方と見受けますが?」


 と私が聞くと。


「うむ、私は関雲長、曹操のもとより戻ってきたものだ」


 ああ、やはりですか。


「なるほど、それを聞けば私の夫も喜ぶでありましょう」


 関羽は首をひねっていいました


「そなたの旦那とな、それは一体だれであろうか?」


 私はニコリと笑って言いました。


「益徳です。


 さすがの関羽も驚いていたようでした。


「なんと?!益徳の妻とな、これは流石に驚いたわい」


 私は真面目にいいました。


「でも、あの人はいい人だと思いますよ」


 私に言葉に彼は頷きました。


「うむ、悪いところもあるが悪い人間でないのは私も保証しよう。

 末永く幸せにな」


 私は彼の言葉に頭を下げました。


「ありがとうございます」


 こうして劉備のもとには関羽も戻ってきて、趙雲も加わり、武人についての充実はかなりのものとなったのです。




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