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建安9年(204年)曹操が冀州を制圧します。

 さて、私は洛陽で年を越しました。

曹操は洛陽の攻撃をやめて、兵を北に向けると北の袁尚を攻撃し冀州を制圧下に置き鄴に本拠地を移しました、鄴は長安や洛陽が董卓によってボロボロにされたあとは中国でも最も栄えた都市となっていたのです更に孫権から合肥を奪い返しました。

あまり敵国との近い場所に本拠地があると、奪われた時にダメージも大きいですし懸命な判断といえるのでしょう。

流石に曹操のもとの軍師は優秀で状況判断をそうは間違えないようです。


 それを張飛から聞いた私はさすが曹操とおもっていましたが表には出せませんね。


「うーん、曹操もなかなかしぶとく領土を取り返しつつ広げてますね」


 私に言葉に張飛が面白くなさそうに答えました。


「まあ、青州兵は強いからな」


 私は首を傾げます。


「荊州の兵はやっぱり青州などの北方兵よりは弱いですか」


 張飛は深く頷いて言いました。


「ああ、はっきり言えば弱いな。

 飢えたことがないから食べ物への執着の差が如実にでるぜ

 それに北方には馬の扱いに慣れたやつが多いが南にはいない」


 なるほどと私は頷きます。


「ああ、それはしょうがないですね

 馬は南ではあまり乗るものではありませんし」


 事実中国を統一した王朝で南から出たのは朱元璋の明と蒋介石の中華民国くらいですからね。

楚の項羽も惜しいとこまでは行きましたが。


 張飛は頭を掻きながら面白くなさそうに言いました。


「しょうがないじゃすまないんだがな……。

 まあ、装備や訓練のお陰でだいぶ戦えるようにはなってきてると思うが」


「こっちはまだともかく荊州は暑いですから、あんまり鎧は好まれませんけどね

 思い道理にいかないからって部下に八つ当たりなどはしてませんか」


 張飛はニット笑って言いました。


「へっつ、お前に言われてからはやってねえよ」


 その言葉を聞いて私はちょっと安心しました。

彼は一般的なイメージでは暴れん坊ですが民衆に対して理不尽な行動を行ったりはしていない、割と真面目な人なのです、漢中攻防戦のような伏兵を用いて戦いができる程度には頭も切れますしね。

関羽が神として祀られたのは英雄としての側面より曹操や呂蒙などが次々に病死したことによる祟を恐れてのことだと私は思ってますから、決して関羽に劣ってるわけではないと思うのですね。


「そうですか、それなら安心ですね

そういえば曹操は農具に鉄の歯をつけることで、作業を効率よくしているようです。

 劉備や劉表にも鉄製の農具を用いればどうかと勧めてみてはいかがでしょう」


「なるほどな、食料の確保は大事だし、ちょっと言ってみるぜ」


 劉備は孔明の進言に従って、汝南への侵攻を開始しました。

そして張飛の進言に従って、農具に鉄をかぶせて作業効率を上げることを進めました。

そのために鍛冶師や製鉄師などに高給を約束してかき集め、農具だけでなく武器なども充足を図ることができたのです。

この時代基本的に、土を掘り返す鍬などは木製でしたが、鉄を刃にかぶせることで、作業の能率が数倍は上がったようです。

荊州や益州での農作業の効率が上がることによって、食料の生産量も増え荊州は平和で豊かな場所と他の土地から移動してくるものも増えました。

それらの人間の戸籍を確保し田畑に配置したり、兵として徴兵し孫権や馬騰、曹操との国境へと兵を配置して、それらの侵入に対処することを進めたのです。


 そして劉備軍は豫州の西半分ほどを切り取ったのです。

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