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第百十七話 初心に帰ってスキルチェック② 『炎熱拳』と接近戦

 『火線』の新たな発動条件や威力があらかた分かった俺は、今度は自分の体の動きや特徴を把握するために、餓鬼に接近戦を挑むことにした。 


 もちろん『炎の壁』で簡単に燃え上がってしまう餓鬼たちを燃え上がらせないために、『炎の壁』の火力は最低限にまで低減させている。


 で、今回接近戦で体の動きや特徴と共に確認するのは、俺の接近戦専用と言っても過言ではない攻撃スキル『炎熱拳』だ。


 俺は両手に『炎熱拳』を発動させながら、走って餓鬼の群れに近づくと、手近にいた餓鬼の腹を殴り付ける。


 俺に腹を殴り付けられた餓鬼は『炎熱拳』の放つ熱により、腹を溶かされて体に拳大の穴を開ける。


 そして『炎熱拳』の放つ熱によって、穿たれた穴から火を噴いて、全身を燃え上がらせた。


 もちろん火達磨になった餓鬼の回りにいた餓鬼の体にも飛び火して、合計五、六体の餓鬼が、一度に燃え尽きたことは言うまでもない。


 それから『炎熱拳』に込める呪力やMPの量を変えながら、自分の体の動きを確かめる意味合いも込めて、餓鬼の群れの中を縦横無尽に動き回り、何度か『炎熱拳』を試してみるが、結論から言うと『炎熱拳』は威力が強すぎて、呪力やⅯPを込めすぎると、餓鬼の体に穴を穿つというよりも、『炎熱拳』を纏った俺の拳に、餓鬼が触れるだけで餓鬼の体が解けてしまって、あまり『炎熱拳』の実証実験にはならなかった。


 そのため仕方なく俺は『炎熱拳』のチェックに関しては、大鬼が現れた時にでも取っておくことにして、今度は餓鬼の群れの中で自分の体がどの程度動けるのかを『炎熱拳』なしで確かめてみることにした。


 で、結果から言えば、今回の餓鬼の群れとの近接戦闘の結果。素早さでは炎獅子には劣るが、俺の身体能力はかなり高いことが判明した。


 簡単に言えば『火線』や『炎熱拳』や『炎の壁』などのスキルを使わずとも、俺の体力や気力が尽きない限り、餓鬼だけなら数十体ほど余裕で倒し切ることができる地力が俺にあることが判明した。


 なぜなら向かい来る餓鬼の伸し掛かりや引っ搔きなどの基本攻撃では、俺の岩肌を一ミリたりとて傷つけることができず、餓鬼の必殺技と思われる渾身の噛みつき攻撃なども、俺の溶岩石で出来たような岩肌に、肝心の歯を突き立たせることすらままならず、逆に勢いよく俺の岩肌に突き立てようとした餓鬼の歯が、砕け散るありさまだったからだ。


 そのためいくら餓鬼が群れという集団で俺を襲って来ようとも、俺は一切のダメージと言えるほどのダメージを受けなかったのだった。 


 この調子だと、スキルを一切使わずに、餓鬼だけならば先ほど数十なら問題なく倒し切れると言ったが、餓鬼の数が例え数百体に膨らんだとしても、俺の勝ちは揺るぎそうになかった。


 こうして餓鬼の群れとの組み手のような近接戦闘を終えたおかげで、俺は自分の体の動かし方や体の特徴などを改めて把握することができた。

一月中、三十一日まで毎日千~二千文字ほどの投稿となります。


これでストックなしです。


その後はでき次第投稿させていただきます。m(__)m

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