大学生二人
「ゴキブリうめぇw」
「お前、頭おかしいだろ」
「いや、マジうまいからw」
「お前が狂ってるのは知ってるから、こっちくんな」
「いやさ、メスのゴキブリだと卵がwぶちゅーってw、ほらさ」
「これ以上近付いたら通報するからな。冗談じゃないからな」
「すんません」
「分かればよろしい」
「でもでもでも、虫って重要なタンパク質だし。俺らみたいな貧乏学生はこうやって自給自足じゃないと、辛いよ」
「ああ、そうだな。なんか種買って野菜育てるか」
「植物なんて栄養にならねーよ。ゴキブリ食べろ、ゴキブリ」
「なんで、ゴキブリ限定?」
「フ、愚問だな。そこにゴキブリがそこにいたから食べた、それだけだ。ゴキブリが俺を呼んでいる!」
「取り敢えず死ね」
「ひどーい。ボク泣いちゃう」
「あのな、百歩譲ってゴキブリはいいとして、せめて焼け。菌とか、危ない」
「おやおやおやー、ということは、『焼いたら食べる』という訳ですね!?」
「違う違う違う違う違う!百歩譲っての話だから!」
「こんな、四字熟語を知っているか?」
「は?」
「『五十歩百歩』」
「間違ってる!お前がそれをどんな意味だと思ってるか知らないが、明らかに間違ってる!」
「いいから食べなさい!」
「だが、断る!」
「いいじゃん。少しぐらい」
「もし、この部屋に閉じ込められて、食べ物が無くなったとしても、ゴキブリを食べるぐらいなら、お前を食べるよ!」
「本望だー!」
「お前、頭おかしいだろ」