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聖女の奇跡が止まった日  作者: あめとおと


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4/12

あの方は、いつも最後に叱られていた

――元侍女視点――


 お嬢様は、いつも最後に叱られていた。


 理不尽な要求。

 無茶な調整。

 誰かの「善意」の後始末。


 それらを一つ残らず引き受けたあとで、

 なぜか責められるのは、決まってお嬢様だった。


「冷たい方ね」

「心がないのよ」


 私は知っている。

 お嬢様が、夜遅くまで灯りを消さなかったことを。

 帳簿を前に、何度もため息をついていたことを。


 それでも翌朝には、

 何事もなかったように背筋を伸ばしていた。


 断罪の日。

 私は、人混みの端で震えていた。


 お嬢様は、泣かなかった。

 誰にも縋らず、誰も責めなかった。


 ――それが、いちばん辛かった。


 数日後。

 王宮は、驚くほど慌ただしくなった。


「こんなはずじゃなかった」

「前は、うまく回っていたのに」


 私は、口を閉ざしたまま思う。


 回っていたのではない。

 回していた人が、いたのだ。


 お嬢様は、悪役令嬢だった。


 でも私にとっては――

 誰よりも、誠実な主だった。


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