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聖女の奇跡が止まった日  作者: あめとおと


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11/12

エピローグ 彼女のいない国と、彼女のいる世界

 隣国の港町は、今日も穏やかだった。


 帳簿を閉じ、私は窓の外を見る。

 船が入り、商人が笑い、子どもたちが走り回る。


 ――何も特別ではない日常。

 けれど、それがどれほど貴重かを、私は知っている。


「アリアンナ様、次の会合の準備が整いました」


「ええ、今行きますわ」


 私を呼ぶ声は、敬意と信頼を含んでいる。

 嫌悪でも、恐怖でもない。


 それだけで、十分だった。


 ***


 一方、遠い王都では。

 会議は今日も長引き、

 祈りは今日も答えを出さず、

 誰かが「彼女なら」と呟く。


 けれど、もう戻らない。


 私はもう、悪役令嬢ではない。

 誰かの物語の都合で裁かれる存在でもない。


 私は、ただの一人の女。

 そして、選ぶ側の人間。


 窓を開けると、潮風が頬を撫でた。


 あの国の物語は、私がいなくても続いていく。

 でも――


 私の物語は、あの国では始まらなかっただけ。


 ここからは、私が書く。


 拍手も罵声もない場所で、

 静かに、確かに。


 私の人生を。


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― 新着の感想 ―
聖女の力がなぜ絶えたのかがわからない
具体的にどう回してたのか、祈ってどうなってたのかが記載されていないから,よく分からなかった。 ふわっとしたポエムで終わった印象。
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