第2話 ブラン村国にて
主人公が入ったブラン村国図書館
そこで少年に手を引かれて…?
少年に引っ張ってこられた酒場、そこはこの町相応、とてもがらんとしていた。 掃除こそ行き届いているものの、どこにも人の気配はなし。 静けさに唖然としていると、「あ、いたいた!」と少年が笑顔で誰かに手を振っている。
そこは、ちょうど暗がりに入っていて、誰がいるのか皆目見当もつかない。 目を凝らしてみてみると、そこには人が二人いた。 一人は自分と少年より少し大きいように見える女の子、背中に大きな剣を背負っており、接近戦大得意!といったように見える。 もう一人は体躯は小さく、水晶を浮かせて体全体をローブで覆っている見るからに占い師です!という格好をした子。
「紹介しますね! 僕はフィン・エルグレイヴといいます! この剣を背負っているのが僕の姉のセリス・エルグレイヴ。 そしてあの子がリュネ・ノクティエル。 いくら聞いても名前教えてくれなかったから僕らで勝手に決めたんですどね!」 「これからよろしくお願いします!」 超展開についていけずにいると、もうすでに彼らの仲間になることになったらしい。 少年、フィンは笑顔で手を差し出してきた。 まぁ…正直悪い気はしない。 飛ばされたここであったのも何かの縁だ。 ファンの手を握り返す。 年相応に手が柔らかくてかわいらしい。 続いて、姉のセリスも「よろしく!」と手を差し出した。 違うのは二つくらいだろうか? 手が大きく感じる。 きちんと訓練もしているのだろう、手がまめでごつごつしている。 最後、リュネからのあいさつはなかった。 「あー… あの子のことは気にしないでください! 僕らもしゃべってるとこ見たことなくて… もう最近は持ってる水晶の光で言いたいことわかるようになっちゃいました…」 フィンが苦笑しながら言った。
「さて、あなたの名前はなんていうんですか?」 問われた。 自分の名前をこたえようとする… 知らない… なまえ?? そういえばと思い出す。 ここに飛ばされる前女神が何か言おうとしていた。 あいつかぁ… 「どうしたんです?」 フィンやセリスが不思議そうにのぞき込んでくる。 実は… と名前が分からないことを告げる。
「そんなことあるの!?」 セリスが真っ先に疑問の声を上げる。 「そうですか… なら僕たちで名前決めちゃってもいいってことですよね!!!」 フィンの目がとてもキラキラしている。 「ちょっとフィン! 勝手にそんなことしていいわけないでしょ!?」 セリスが止めるがフィンは聞かずに変わらず輝いた眼をこちらに向ける。
断ろうとした。 だけどそんな目を向けられると無理だ。 おとなしく名前を決めてもらうことにした。 「え~… 何にしましょうか??」 「全く… あ!? リュネが何か言いたげよ?」
それを聞いてフィンもリュネのもとへと駆け寄る。 蚊帳の外に追いやられて少しした後… 「いいですね!!それ! それで行きましょう!」 フィンの楽しげな声が聞こえる。 どうやら名前が決まったらしい。
「今からあなたの名前はエリオ・ミストウィンです! リュネがいい名前決めてくれました!」 リュネの方を見てみるが、何も読み取れない。「あの水晶にそう浮かんでたんです! やっぱりすごいですよなぁ あの水晶の石伝達能力… いつも驚かされます!」 君たちはそれでいいのか…?
「さて、自己紹介も済んだことですし、すこし僕たちのお話をしましょうか!」 フィンが少し背筋を正して話始める。 「僕たちは、このブラン村国出身の兄弟なんです! それでこの国のしきたりで…」 そこまで話したとき外からドゥゥゥゥゥゥン!! と大きな音が聞こえてきた。
4人は外に飛び出した。 そこに見えるのは大きな火柱。 横からフィンの息をのむ音が、セリスの「嘘…」というつぶやきが聞こえる。 再び大きな音が聞こえる。 また火柱が上がる。 大砲でも撃っているようだ。 隙間を縫ってハタと見えた旗。 そこの絵柄が気になって横にいたセリスに聞いてみた。 「あの旗…?」 確認したセリスは驚きに目を見開き、すぐに図書館の中へと駆け込んでいった…
お読みいただきありがとうございます!
ようやく主人公の名前が決まったね!!
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