第19話 大躍進
第19話!
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ガルディアとカイルが向き合うと、荒野の決闘のような雰囲気が流れる。 「さて、準備ができたらやろうではないか!」 意気揚々とガルディアが声をかける。 「本当に意味が分からないのだが…」 一方のカイルは戸惑いながらも剣を構える。 やはりそこは武人としてのプライドか、仕掛けられたものは受けて立つようだ。 「さて、見ものであるな。」 いつの間にかレオニスが横に立っていた。 手には酒。 これを肴として見ながら飲むのだろう。
ハッ!と短い気合の後、木刀がぶつかる音がする。 そうやら手合わせが始まったようだ。 ガルディアもカイルも戦場でぶつかったときのように自分の型でぶつかる。 両者とも勢いがいい。 ガルディアはもちろん、カイルの顔も少し楽しげに見える。 「見て勉強させていただきましょう!」 とフィンが横に来ていった。 確かにここまでじっくりと実力者同士の立ち合いを見れる機会などそうそうない。 また、戦場でのようにカイルがガルディアを押し込み始めた。
「まだまだ! 見せてやろう!」 と言ってガルディアは体をひねり、打ち込んだ。 戦場では見せなかった動きである。 カイルは驚きながらもなんとか対応したが、無理な反応になったため、木刀が弾き飛ばされる。 「ふはは! ここまでだな!」とガルディアは木刀を掲げてカイルのもとへ向かい、それを突き付けながら高々と宣言する。 カイルは打ち合った楽しさや負けた悔しさ、興奮の感情がこちゃまぜになったような表情をしていた。
カイルは「私は貴様の武が本当に気に入らなかった。」と、打ち合いが終わり、落ち着いて料理や酒を口にしているときにぼそっとこぼした。 ガルディアからの言葉はない。 静かに言葉に耳を傾けている。 「元の武がt会ことに慢心しているのか、鍛錬もしぬ、しかして洗浄や兵の訓練であるとすぐに嫌味をつける。 そのような貴様と合わんと感じていた。 しかし、貴様の今日の新技を見て知った、貴様も努力しているのだと。 今の貴様となら組んでもよいかもしれん。」 と気恥ずかしそうに言った後、よろしく頼む。と頭を下げた。 少し沈黙が流れた後、ガルディアは満面の笑みになり、「もちろんである! よく帰ってきた!」と飛びつかんばかりに歓迎した。 カイルはそのようなガルディアをうっとうしそうにしながらも、まんざらでもなさそうな表情を浮かべている。 蚊帳の外の自分たちは、その関係を安堵の表情を浮かべ顔を見合わせ、笑いあってみていた。
その数日後、フェルディンに呼び出された。 カイルも連れてきてほしい、という。 やはりカイルは返してくれ、と言ってくるのだろうか? とりあえずの準備をしてフェルディンへ向かった。 フェルディンへ着き、宮殿へ入ると、アルヴァンが待っていた。 今までのような重々しい雰囲気はない。 「おぉ、よくぞ来た。」 こちらへの対応も今までよりやさしくなったような気もする。 「まずは一つだけ言わせてくれ。 カイルよすまなかった。」と頭を下げた。 カイルはそれを見ながら「いえ、気にしないでください。 これからはこちらのテトリア、セプティア連合軍へお世話になることにしましたから。」と答えた。 言葉こそ柔らかかったが、フェルディンへ戻る気はない、という意思を感じさせるような語気であった。 「そうか…」とその言葉を聞いてアルヴァンは寂しそうに笑った。
自分たちをここに呼んだ理由は何なのか?とアルヴァンへ聞いた。 カイルに謝罪するだけであればわざわざこちらを呼び出す必要はないだろう。 その質問を受けると、アルヴァンは一つ大きな深呼吸をした後に、「エリオ殿にも大変お世話になった。 その中で、大切なことにも気づいた。 もはやグラン=セプトと組んでいてもこちらに利はない。 そちらさえよければ我々も受け入れてくれんだろうか?」と持ち掛けてきた。 この予想外の申し出には驚いた。 周りを見ても、カイル含めみんな目を丸くしている。 願ってもないことである。 すぐに諸手を挙げて歓迎したかったが、あえて冷静に裏切り行為になるが大丈夫なのか?と聞いた。 すると間髪入れずに「うむ、もう決めたことだ。 すでに同盟解消の使者はグラン=セプトへ向かわせた。」と返ってきた。 よほど意志は固いようだ。 その答えを聞いて大喜びでよろしくお願いしますと答えた。 後ろから小さくセリスの「やった!」という声が聞こえた。 さらに国力が広がっていくことになるだろう。
後日改めてテトリアに来てほしい、と頼んだ。 改めて歓迎しよう。 これからは国内も、国外も忙しくなるだろう。 笑顔で一時の別れを告げテトリアへ帰っていった。 その日はなかなか全員の興奮が冷めやらなかった…
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