第18話 交渉
第18話!
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フェルディンとの約束の1週間がたった。 こちらはフルメンバーのほかに捕えたカイルを連れて行った。 「一応のためにしっかり見ておくのだぞ」 初めての捕虜を連れた交渉である。 経験豊かなレオニスがそう助言してくれた。
フェルディンについた。 やはり雰囲気は重々しい。 アルヴァンが口を開く。 「まさかこちらが弱みを握られることになるとはな。」 苦々しそうにこちらを見ながら言った。 「して、そちらはこちらにどのような条件を望む?」と聞いてきた。 この交渉を早くに終わらせたいのか、圧をかけて回答をせかしてくる。 同盟を裏切れ、とはもう言わないため、せめてこちらへの干渉を最小限にしてくれないかと切り込んだ。 「ふむ、なるほど」こちらの少ない要望を聞いてアルヴァンは考え込む。 これを警戒しているのか、表情は険しい。 「分かった。 その条件を飲もう。」とあっさり飲んできた。
「要件が終わったのであればお引き取り願いたい。 こちらも考えなければならぬことがあるのでな。」そう言って半ば追い出されたような形で交渉は終了した。
部屋を出た直後、出てきた部屋の中からアルヴァンの怒声が聞こえてきた。 部屋の中にはアルヴァンとカイルしかいない。 恐らくこの失態について激怒しているのだろう。 突如聞こえた怒声に驚きながら、部屋の方を見ていると、急に静かになり、憤ったようにカイルが部屋から出てきた。 こちらには気づかなかったようだ。 アルヴァンは出てこない。 少しだけだがカイルと過ごし、情がわいた。 アルヴァンのもとへ、直談判しに行く。 何を言ったのだ、切り捨てるつもりか、と問いただす。 「なんだ、敵将に情でも沸いたか。 あやつは確かに武は素晴らしい。 だが、大国と手を結んでいるこちらにとって勝てぬ上に捕えられ、弱みとなるものは枷にしかならんのだ。」 アルヴァンは堂々と言ってのけた。 この言葉にはさすがに何かが切れた。 これで国外問題にならなければ即刻切りかかっているところだ。 極力怒りを抑えながら冷静にでは、カイルはこちらの国で引き取りますと言い切った。
アルヴァンの次の言葉を待たずに部屋を飛び出した。 言い逃げのような形になってしまったがあれ以上あの空間にはいたくない。 飛び出して、すぐにカイルを探しに行った。 宮殿の1階に駆け降りると、ちょうど出ていこうとするカイルの背中が見えた。 待って、と声をかける。 「あぁ、エリオさん。どうされましたか?」と返答が返ってきた。
ほかの4人は先に帰ってもらっていたため自分一人である。 もしよかったらテトリアへ来ないか、と声をかけた。 カイルは少し驚いた表情をした後すぐに心底いやそうな顔になり小さくため息をついて答える。「お役御免になった後にすぐ引き抜きですか… それに言ったでしょう。 私はガルディアと合わなくてセプティアを出たのだ、と。 それでいてガルディアと関係が深いあなたのもとへ来い、というのですか?」 確かにそうだ。 そこで、自分は一つの提案をした。 なら1度みんなで一緒に食卓を囲まないか、そうすればきっと分かり合えるだろう。と。 自分的には素晴らしい提案のつもりだ。 しかし、カイルからは「はぁ?」と素っ頓狂な返答が返ってきた。
テトリアに帰国して早々仲の悪い二人を鉢合わせて、険悪な雰囲気にはしたくない。 そこで、カイルは宮殿の外で待たせて自分だけ先に作戦会議をしに宮殿へ入った。 「えっ!? カイルを連れて帰ってこれたの!?」 真っ先に懐柔案を出したセリスが目を輝かせて食いつく。 「エリオさんもなかなか強引ですね…」 フィンは苦笑いしてそういう。 ガルディアもレオニスも言葉こそ発しなかったものの、マジかこいつ…と言わんばかりの目でこちらを見ている。 「それならできる力全部使ってもてなさないとね! ほらほら、特産品獲りに行くよ!」とセリスは飛び出していった。 ほかの3人も苦笑してついていく。 自分は外で待っているカイルに事の顚末だけ伝えてから後を追った。 当然のことながらぽかんとした表情を浮かべていた。
特産品をしこたまとって歓迎の宴が始まる。 皆が思い思いの騒ぎ方をしている中でやはりガルディアとカイルは言葉を交わさない。 そこで、セリスが「何くらい顔してるの! ほら飲んで楽しんで!!」と二人に酒を進めた。 ガルディアもカイルも気まずそうに酒を受け取る。 そうして、気まずさをや武うようにカイルが口を開いた。 「このようにもてなしてもらっているところ悪いが、私はこの男となれ合うつもりはない。」冷たくあしらわれる。
「ふむ…」 ガルディアはその言葉を聞いて考え込む。 「では、いまから木刀で打ち合いをせんか?」 全員がきょとんとした顔をした。 「はぁ?」カイルも要領を得ていないようだ。 「良いから行こうではないか!」 無理に引きずっていった。 宮殿の外で2人が相対する…
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