第13話 大事
第13話!
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テトリアとセプティアが平和に交遊を深めている間も、小競り合いはあった。 旧ミレリア領からグラン=セプトがちょこちょこと軍勢を送ってきた。 ミレリア領が小さかったため、送ってくる軍勢は大したことなかった。 テトリアでの狩りやセプティアでの漁の合間に競争をするかのように倒していった。 あまりのやりがいのなさに「ふむ? ここまでの軍しかいないのか…?」とガルディアも首をかしげながら言った。
その油断していたころミレリア領の奥側から大きな地響きがおこった。 グラン=セプトの旗が見える。 横には見慣れない旗。 恐らくフェルディンの軍勢なのだろう。 先が見えないほどの大軍勢を引き連れている。 その数ざっと10万以上はいるだろうか。 こちらはどれだけ集めても3万ほど。 明らかに不利な勝負である。 しかし、その状況に燃えている人物の方が多かった。 「久々の大軍勢との戦闘ですね…!」 「よーし! テトリアでの狩りで体も動かしたしサクッとやっちゃいますか!」 「はっはっは! これだけいると腕が鳴る!」 フィン、セリス、ガルディアは非常に楽しそうである。 頼もしい限りではあるが少し怖い。
そのように盛り上がっている中、グラン=セプトは第1陣、と言わんばかりに軍を押し出してきた。 しかし大した数はいない。 どれだけ多く見積もっても5000くらいだろうか? 数でも押し切れるとは思うがこちらを量で疲れさせてから倒してくるつもりらしい。 確かに確実な作戦ではあろうが、ノエル性格悪いな…とも思う。
「足りん足りん!」ガルディアは嬉々として剣をふるっている。 小出しにしているとは言え5000では少し足りなかったか、第1陣がほぼ全滅するとすぐに第2陣が出てきた。 その数は1万ほど。 「いやぁいいね!楽しいね!」とセリスも剣をふるう。 それ以外の兵たちも断然動きがいい。 やはり2国間で同盟を組んで交遊を深めたのがよかったかと敵を倒しながらしみじみ思う。 倒し続けていると続々と第3陣、第4陣が出てきた。 陣が出てくるたびに数が増えているため少しきつい。 ガルディアやセリス、フィンの様子を見るために周りを見渡すと、ほとんどがフェルディンの軍勢から出ている。 この戦い勝とうが負けようがグラン=セプトに痛手はない。 同盟国をこのように扱うのか、と背筋が凍った。
「さすがにきついね…」 「ふはは!まだまだぁ!」セリスとガルディアの声が重なる。 兵がバラバラにされ、ほとんど囲まれている。 さすがにまずい。 こちらも囲まれている状況のため、助けに行こうとしてもほとんど動きが取れない。 横から馬が走る。 レオニスだ。 あまり存在を外にばらさないよう戦いのときは前に出てこないよう話をしていたがそのようなことを言っている場合ではない、と判断したのだろう。「こちらは儂が頑張ろう! エリオはフィンを助けに行くがよい!」といい剣をふるってガルディア、セリスの包囲網へ突っ込んでいった。
瞬間、セリスの包囲網に穴が開き、反対にガルディアの包囲網が盛り上がる。 囲みを抜け出したセリスも、自分が何とかフィンを助け出している間にガルディアの包囲を崩しにかかる。 レオニス、セリス、フィンとガルディアの包囲網へ攻撃を仕掛けるが、なかなか崩れない。
攻勢をかけていると、包囲網が急激に引いていく。 勢いよく攻め込んでいたこちらは前につんのめる。 いっぺんに包囲していた軍勢が引いていくが、その中にガルディアらしき影は見えない。 まさか討ち取られたか…?と絶望していると兵士の一人が焦って走ってくる。
「ご報告! われらが王ガルディア様はフェルディンの軍勢に捕えられました!」 全員に頭を殴られたような衝撃が走り、黙りこくった。 助け出すために闘っている途中、軍勢に連行されるガルディアが見え、そのあとすぐに軍勢が引いていったのだという。情報をくれた兵士に感謝し、レオニスも含めた全員は顔を青くして宮殿の中へ駆け込み、作戦会議を行った…
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