第11話 昔話
第11話!
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宴も中ごろ、周りの兵たちの盛り上がりもかなり高いところまできた。 「いやぁこうしてレオニス殿と語り合えるとは!」 とガルディアは酒を片手に豪快に笑う。 レオニスがここにいる理由も大した説明をしていないのにすでに意気投合している。 コミュニケーション能力の高さに苦笑いしながら耳をそばだてる。 国王としての兵の動かし方や国の治め方についてすごく楽しそうに話をしている。 レベルたっか。 「エリオ殿も一緒に話そうではないか!」とガルディア、レオニスの両名に誘われたが、さすがに気後れするため遠慮しておいた。
楽しそうに話をしている2人をおいて町へぶらっと出かけた。 兵士たちも楽しんでいる。 思っていたよりも両国の兵はなじんでいるように見える。 やはり同盟を組んでよかったと微笑みながら歩いていると、後ろから「お疲れ様です!」という声が聞こえた。 振り返ってみると、フィンが笑顔で声をかけてきていた。 「すごい展開になりましたねぇ…」とフィンが苦笑しながら言う。 フィンもここまでの急展開になるとは思ってもいなかったのだろう。 無理もない。 「いやぁ、でも皆さんが楽しそうでよかったです!」とフィンもうれしそうに笑い、歩き出す。 自分も特に行く当てはなかったため、フィンに続いて歩く。
「それにしてもまさかブラン村国…じゃないや、テトリアがここまで大きくなるとは思っていませんでしたよ」と笑う。 確かにそうだ。 国が発展して、同盟を組み、大きく成長した。
しばらく街を眺めながら無言で歩いていると、「僕は小さいころ、セリスお姉ちゃんと一緒に、お母さんから僕たちの国の女神さまのお話を聞くのが大好きだったんです」 と語りだした。 「まぁ、女神様って言ってもおとぎ話の存在なんですけどね」と苦笑しながら。 「僕たちの国では、女神さまは僕たちをやさしく見守ってくれる存在だったそうです。 実際に助けてくれるわけではないけど、どんな選択をしても必ず見てていてくれる。 そんな神様として教えてもらいました」といったあと、懐かしそうに「僕たちも、成人したり大きな岐路に立った時に『大丈夫。あなたたちの選択は間違っていない。 きっと女神さまは見守ってくれているわ。 だから精いっぱい楽しみなさい。』 そうお母さんに励まされたものです」といった。 少し、しんみりとした空気になった。 それを取り戻すように、「ブラン村国に残る選択をして、滅びかけましたがエリオさんが来て、ここまで大きくなった。 もしかしてエリオさんが見守ってくれていた女神様なんじゃないですか?」と明るく冗談めかして言った。
そんな会話をしていると、後ろから騒がしい声が聞こえてきた。 「ほう!女神の話をしていたのかな?」とガルディア聞きながらこちらに向かってくる。 振り返ると、ガルディアとレオニスのほかに、セリスの姿も見える。 「いやぁ、戦いの話をしてたから話を聞こうと思ったら長く捕まっちゃって!」と笑っている。 そのあと、フィンに「女神さまの話してたの?」と聞いた。 「そうだよ!」とフィンが答えると、セリスも「フィンはあの話大好きだったもんねぇ」と懐かしそうに笑いながら答えた。
「なるほど! ではわれらの国の女神についてもお話ししよう!」とガルディアが話始めた。 「われらの国では女神、といえば力の象徴でな! 軍の鍛錬や実践演習の時には『そんなことでは女神に見放されるぞ!』とよく怒られたものであった! 実際俺もここまで鍛えあがったわけだし案外いたのかもな!」と笑った。 「へぇ、セプティアではそんな話なんですね!とフィンが楽しそうに反応した。 「グラン=セプトではどうだったの?」とセリスが尋ねるとレオニスは気まずそうに答えた。 「儂らの国では女神は信じられておらんかった。 というより、儂が女神を廃れさせたのだ。 変に信仰されたらたまったものではなかったからな」というと、「あー、やっぱりこの広い大陸で国ごとに女神さまは違うんですね!」とフィンが気まずくなった空気を変えようと明るくまとめた。
そこからは、みんなで他愛のない話で盛り上がった。 兵士たちや自分たちの笑い声や話し声は一晩ほとんど途切れることはなかった…
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