冒険者登録
「やっぱりギルドはいつ来ても変わらんな」
俺はギルドに入ると二年前に来た時とは変わらない景色が見えた。
俺は周りを見渡しながらギルド員がいる受付に向かった。
「すみません。冒険者の登録をしに来たのですが・・・」
「は~い。少々お待ちを。」
そこから出てきたのは、二年前と同じギルド員だった。
「お久しぶりですね、リュートさん。冒険者登録ですね。少々お待ちください。」
そう、俺はこの村ではティオの子供として有名人になっている。
そのため、この村では名乗る必要はないのだ。
そうこうしてるうちに、ギルド員が一枚の紙と短い針と手に持てるサイズの板?みたいなものが置かれていた。
「この用紙に名前と年齢と職業を書いてください。書き終わったらこのカードに血をつけて下さい。」
俺は用紙に色々書き込んだ後、人差し指を針にさして、血をカードに付けた。
あとはギルド員があれこれしているうちに冒険者登録は完了した。
「冒険者の登録が完了しました。今から冒険者について説明していきます。」
冒険者ギルドの説明によると、
・ギルドは王都オルディナシスを中心とし、世界中に活動を行っている組織。
・冒険者のランクは通常は七段階になっている。
Sランク
↑
Aランク
↑
Bランク
↑
Cランク
↑
Dランク
↑
Eランク
↑
Fランク
・ごく稀に桁違いの強さがの人たちもいる。その人たちは別のランクに割り当てられている。
Xランク
↑
SSランク
因みに、今の時代にはXランクに至る存在はまだいないらしいが、SSランクは二人存在するらしい。
ほかにも依頼についてだ。
冒険者が受注できる依頼は自身の現在のランク及び一つ上のランク(SSランクとXランクを除く)だけだと。
あとは、冒険者同士のとギルドの関係についてだ
殺人や略奪などの重罪を犯した場合、冒険者は即座にギルドから除名される。
冒険者同士の戦闘は原則禁止とされ、双方の合意がある場合のみ例外が認められる。ただし、町の中での戦闘はいかなる理由があっても許可されない。
冒険者が行った行為の結果について、ギルドに不手際がない限り責任は一切負われない。負傷や死亡についても同様とされる。
最後にランク昇格の条件だ。
一定数の依頼を達成することで昇格が可能となり、またギルドの試験を受け、その得点に応じてランクが上がる場合もある。
ただし、Bランク以上への昇格には条件が追加される。試験結果や依頼達成に加え、Bランク以上の冒険者五名以上からの推薦が必要となる。
とまぁ―――こんな感じだ。漫画やアニメで見たものとほぼ同じだな。
そういえばギルド員がこんなこといってたな。
「リュート君は学校に通ったりしないんですか?」
「学校?この近くにあるの?」
「この村には学校はないのですが、すぐ近くにある王都のオルディナシスには12歳から通うことができる寮生学校があるんです。しかもそこの学校は、冒険者に登録している子供が入学した場合学費が一部免除になるんです。」
「具体的にはどれくらい免除されるんだ?」
「え~っと・・・確か、F~Eランクは一割、D~Cランクは3割、B~Aランクは5割、Sランクは7割免除だったと思います。」
―――とか言ってたっけ?
さすがにSSランクとXランクの説明は出なかったな。そりゃそうだ。12歳でそんな化け物になれるわけがないもんな。
とゆうか―――
「学校か・・・いつか行ってみたいよな。」
自分のお金で行けるかな?その場合、学費は何Lするんだ?
できれば自分だけでお金を稼ぎたい。
ティムさんたちにはあまり迷惑をかけちゃいけないからな。
そのためにはランクを上げていこうかな。そうすれば学費も安くなるし、お金も稼ぎやすくなるからな。
現実的に考えてD~Cランク帯を目指すとするか。
「さてと、明日からランク上げをしていきますか!でも、そのその前にまずはティオさんたちに報告だな。」
俺はまっすぐ宿屋に帰った。
そのあと、ティオさんたちに冒険者になったこと、王都にある学校に行きたいと思ったことを話した。
あの二人は心置きなく承認してくれた。
何故なのか理由を聞くと・・・
この二人はあと6年もしたらこの村の安全報告書を公爵家に提出するために、一度王都に戻らなないといけなかったらしい。
いつ帰って来るかわからないから、俺のことをどうしようかと宿屋で話し合っていた。
そしたら俺が王都の学校に行きたいとか言ったからそのついでに安全報告書を提出しようってことのなったんだと。
次の日ギルドの依頼書を確認したのだが―――
「おいおい!どれもこれも高ランクの依頼ばかりだぞ⁈」
そういえば昨日も二年前に来た時も低ランクの依頼の取り合いになってたな。
このままだといつランクが上がるかわからないな・・・
―――そういや、試験があったな。それ聞いてみるか。
ギルド員に試験について詳しく聞いた。
聞いた話によると試験は筆記、実技の計200点満点。
筆記試験は、数学や、歴史、生物(魔物の生態)。
実技試験は、試験官が魔物召喚で召喚される魔物を何分で撃破できるか。
そして合計点数が100点以上でEランク、150点以上でDランク、満点でCランクに昇格できる。
早速受けることにした。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
筆記試験は思ったより簡単だった。まず計算についてなんだが・・・
四則演算の計算しか出てこなかった。文章題も小学校3年生レベルだ。
どうやらこの世界は、魔法に頼り切ってきたせいで、理数系の知識がまるで発展していない。
とはいえど、完全に数学と決別しているわけじゃないっぽいが。
歴史は、図書館で読んだ内容とほぼ同じものが出てきた。
図書館に通いまくってはこの世界について調べたからな。もし行ってなかったらヤバかった。生物も同様だ。
実技試験も同様召喚された魔物は『ダストジャッカル』・・・Dランクの魔物だ。
一撃で倒した。とゆうか吹き飛んだ。
破嵐斬の威力がやばい。
一発送り込んだらダストジャッカルがぐちゃぐちゃに吹き飛んで腸や脳の一部とか糞とか色々飛び出たよ。
試験官もドン引きしてたよ。・・・俺もだけど。
結果はもちろん合格。しかも満点。
俺は一日でCランクになった。
そのおかげで依頼も受けやすくはなったが・・・
「B~Aランクのものばかりだな。仕方がない。少し危険だけどBランクの依頼を行けてみるか。」
依頼内容はナイトハウンドの討伐。報酬は2SL。
命を懸けた仕事にしては安い気がするが・・・
ナイトハウンド自体を倒すことはDランクの冒険者でもできる。
だが、ナイトハウンドには一つ厄介な生態がある。
「やっとナイトハウンドの生息地に着いた。深い森の中だけど。でもここから夜まで待機なんだよなぁ。」
そう、ナイトハウンドは夜行性でしかも住処を探そうと思っても森の木々が邪魔をしてそう簡単には見つからない。
一番手っ取り早い方法は生息域で夜まで待機をすること。
それまでは暇なのでほかの依頼をこなすことにした。といっても薬草集めだけど。
集めるのはルミナ草とデトラ草の二つ。
まあ、俺には鑑定スキルがあるからすぐ終わりそうだ。
「鑑定!」
―――どれもこれも雑草ばかりだな。
本当にあるのか?と思った矢先に、
「あっ!ルミナ草見~っけた。」
ルミナ草は膝下ほどの高さの細身の薬草だ。楕円形の葉が放射状に広がっておる。ただ、一番の特徴が発光することだ。昼はそこら辺の雑草とたいして変わらないけど夜は、ものすごくきれいなんだと。ちょこっとだけ残しとこっかな?
「あれ?これって・・・デトラ草だ!アハハ!こんなあっさりと見つかるなんて思ってもなかったよ。」
デトラ草はルミナ草同様に背丈は膝下ほどの高さをしている。葉は細長く、先端がわずかにねじれている。
ただ、葉の見た目はそこらの雑草とは異色の放つ見た目をしている。
色は深い緑に、薄く青白い斑紋が走っている。
葉脈が浮き出ており、毒を吸い取る管のように見える。
・・・ちょっと見た目が気持ち悪いな。
でも集めがいがありそうだ。
薬草を集めているとそろそろ日が落ちてきた。そろそろテントを立てるか。
俺は森の奥を避け、風が抜ける小さな空き地を選んだ。
草が短いのは、何かが通っている証拠でもある。が――頻繁ではなさそうだ。
アイテムボックスに手を突っ込むと、指先が布地に触れた。
そこからだした革袋からテントアクセサリーを出した。これはティオさんとセレナさんが昔に使ってたもらいものだ。
外見以上に容量のある袋は、もう驚くほどのものではない。
ペグを打ち込んだ瞬間、地面が嫌な音を立てた。
岩盤だ。畜生が。クソが。そう思って舌打ちし、俺は位置をずらす。
最後に、小さな石を四隅へ置く。
これで完璧とは言えないが、夜を越す程度なら十分だ。
あたりを見渡すともうすでに夜になっていた。
「「「ウゥゥ……ルァァァ――」」」
「―――近くにオオカミの鳴き声がしたな。ナイトウルフかもな。」
そんなことを思っていたらナイトウルフが襲ってきた。
が、それを俺は華麗に避ける。すぐさま、鉄剣を構える。
「おっと!・・・やっぱり、オオカミだから集団で襲ってきたか。」
・・・少し面倒だな。
ナイトウルフは十体の群れで構成されている。しかも魔物でありながらちゃんと統率された群れだ。
ちょっとやそっとでは群れの崩壊を起すことはできなさそうだ。
おそらく、一番奥にいる司令官っぽいやつを倒せば統率された動きが崩れそうだが・・・
「一体一体は雑魚だが、すぐ助太刀が入って倒しきれん!しかも、司令官オオカミ、こいつ回復魔法使ってやがる!」
さて、どうする?
そういや蒼閃っというスキルで奇襲をかけるのもありかもな。
蒼閃とは殺意を刃に変換し、蒼い一閃として放つスキルのことだ。もはや暗殺に特化しているが。
でも欠点がある。それは、一直線にしか飛ばないことと、貫通性能が終わってる(一体しか貫通しない)ことだ。つまり、俺と対象の一直線上に遮蔽物がない状態にしないとまともに使えないスキルなのだ。
でも、それを補えるほどの大きなメリットがある。それは・・・
「よ~し。いい感じに森に散ってきたな。」
司令官オオカミとの間には何も無くなった瞬間を俺は見逃さなかった。
「おいおい!俺をなめるなよ。蒼閃!」
司令官オオカミは律儀にその場で指示を出している。それが一番の間違いなのにな。
「よけたほうがいいよ。この蒼閃っていうスキル。距離減衰がないから。」
次の瞬間、蒼閃が司令官オオカミに直撃した。真っ二つにされて倒れた。司令官オオカミに直撃した後何事もないように蒼閃は消えた。
あとは、指示系統を失った指示待ちオオカミだけだ。
「最低限のチームプレイはできるのかよ・・・まあ、さっきのようなキレのある攻撃はないからだいぶ楽になった。それではお前ら全員皆殺しだ!」
それから数分と経たずに統率を失ったナイトウルフの群れを討伐した。




