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もういいかい

作者: 力刀


五人鬼ごっこしていた時神社で遊んでいて井戸を見つけてその近くでかくれんぼしていた。

どこを探しても一人の少女が見当たらない。

いくら探しても見つからないからもう出てきていいよと言ったらその神社の襖から髪の長い少女が出て来た。

「もういいかい。」

「もういいよ。」

笑みを浮かべて写真撮らないとその少女は言う。

「いいよ、写真撮ろう。」

井戸の前で写真を撮って連絡先を交換してその写真を送ろうとしたらその少女は言う。

「スマホが見当たらない。」

「ちょっと、見当たらないってどこでなくしたかわかるの。」

「本当にない。」

「探してあげるの。」

本当にどこ探してもみつからない。

この中にあったりするの、と井戸の中を見る。

井戸の中を見るとスマホが落ちていた。

スマホを井戸の中から拾って井戸の外に出る。

拾ったスマホが壊れて黒い画面しか見えない。

「ちょっとなにしてんの。」

「ごめん、どうしよう。」

「ちょっともう、わかったの、現像するの。ちょっと待ってなさい。現像しに行ってくるからあんたはここでスマホ探してなさい。」


少女一人置いてコンビニでカラーで現像してきた。


少女に現像できた写真を届けに井戸に戻ったが少女は見あたらない。

どこにいるの、見当たらないじゃない。


水がはじける音が聞こえて井戸の中を見ると水がなかったはずなのに溢れている。

写真を見ると少女が血まみれで着物を着ていたんです。


フューと風の音が聞こえて空を見上げると木の枝から桜の花が咲き、肩に手で叩かれるが振り払う。

「キャーー!」

一人が叫ぶものだから見てみるとその子に木の枝が迫り首を絞められて木の中に取り込まれてしまう。


そこで見てしまった。

血まみれで着物を着た少女が笑みを浮かべるのを。


「もういいかい。」

その言葉を聞き僕たちは思い思いに走って逃げようとするが木の枝が向かってきて木に取り込まれてしまった。


少女は現像された写真を手にとる。

井戸が映った写真には井戸から出て来た血に染まった赤い着物を着た白い肌の女が少女をむさぼり喰う姿が映っており言う。

「もういいかい。」


・・・


一週間、彼らは行方不明だと思ったが帰って来たが十年経って言う。

「もういいかい。」


「もういいよ。」

そう言うと彼らはいなくなり本当に行方不明になってしまった。


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― 新着の感想 ―
無邪気な鬼ごっこがあっという間に恐怖へと変わっていく展開に私もゾッとしました。特に井戸の中から現れた少女と写真に写っていた恐ろしい真実の対比が鮮烈で私も鳥肌が立ちました。そして友人が木に取り込まれてし…
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