表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/25

Ⅱ話 いざ、異世界へ

 女神は、座っていた玉座的なのから立ち上がりホワイトボードを出現させた。そして、俺の転生先の世界について話が始まった。


「まず、世界は三つあるんだよ。いわゆる平行世界っていうやつ。科学の世界、魔法の世界、そしてその両方の世界……君が行くのは魔法の世界。」

「俺がいたのは科学の世界ってことなのか。」

「そうそう。神はそれぞれ三つの世界に科学、魔法、両方を授け地球を成長させた。結果、科学では急速に文明が発展し、魔法では己の力を悪用し世界を牛耳ろうと吸者が現れ、両方ではその二つが同時に発生した。」

「つまり、地球は実験場にされていたってことか?」

「うーん、住んでいた人からするとそう見えるかもね。でも干渉は一切していないからその辺はご理解してほしいわね。」

「それで、魔法の世界とやらに行くんだろ。その説明をしてほしいんだが……。」

「そうね――それじゃあまずこの地図を見て。」


 そう言うと、ホワイトボードに一枚の地図らしきものを張り付けた。そして、その地図には大きな一つの大陸が描かれていた。その大陸はどことなく大昔の地球の大陸、パンゲア大陸に似ている。


「まず、君が行くのはこの右端の長細い国、ヘルム。ここは比較的文明も栄えていて人口も多い 最初に行くところとしては十分かな。」

「ヘルム……確かに、面積は小さいけど海に近いから貿易系にも優れてそうだな。」

「それで、魔王がいるところがディープフェイン。世界の3分の1を支配している。ヘルムとは真反対の地域にあるの。この魔王を討伐してほしい。」

「随分と簡単な話なんだな。」

「まぁね――でも、魔王はここ400年ずっと支配そして領土拡大をしてきた。流石に、見飽きてたから勇者でも送り込むか~ってなって。」

「それで、一言目が世界救ってみない?だったのか……。というか、神も雑なんだな。」

「それはご愛嬌ということで 次に魔法の話をしようか。」

「大事なとこだしな、分かりやすく頼むよ。」

「もっちろん!」


 女神はホワイトボードに二つの色と大きさの違う円を描きそこにそれぞれ先と後と書いた。


「この世界における魔法は二種類あるの、赤丸で先って書いたのが生まれつき所持している魔法、青丸で後って書いたのが習得できる魔法。生まれつき所持している魔法、通称≪ファーストギフト≫、そして、習得できる魔法、通称≪アフターギフト≫って言うの。」

「丸のサイズが違うのは、もしかして威力が違うとかそうゆうのかな?」

「お!ほとんど当たり! 正確には、成長に合わせて威力が上がっていくってこと。」

「成長に合わせて?」

「成長とか、修行とかそうゆうので出力が上がっていくんだよ。その分使用する魔力量も増えるけど……。ちなみに、出力の上限はないよ。」

「ほう……ということは、極めるほど強くなるってことか。それじゃあ逆に習得できる魔法は上限があるってことか。」

「そうそう、そんな感じ。何個も習得できるけど上がり切ったら終わりって感じかな。それとファーストギフトは生まれたとき、ほとんどが一つなんだけどたまに二つとか複数持って現れる人もいるんだよね~」

「へぇ~ 最高何個ぐらいなんだ?」

「確か四つだったはず。しかも、生まれたのは30年前っていう。結構会える確率は高いでしょ?」

「そんなに遠くない歳月だな。チャンスがあれば会えるか……。」

「予備知識も教えたしそろそろ行こうか。」


 女神は、袖の中から一枚の呪符のようなものを取り出し俺の足元にへと投げた。呪符は、地面に刺さった瞬間光りだし俺を囲うように増えていった。


「本来は、ファーストギフトはランダムなんだけど君の方から行ってくれるってなったから、特別に選んでもいいよ。まぁ限度は二つまでかな。」

「え、いいんですか⁈ そんなことしてもらって……。」

「私からのささやかなお礼よ。」

「ありがとうございます!」


(さーて、一体なにがあるのやら。身体能力強化……攻撃力強化……治癒力強化……豪炎魔法……氷河魔法…多すぎだな… しかも、威力は全部カンストじゃねぇか…)


 俺が悩んでいると目の前に一つ、面白そうな魔法が流れてきた。


(生成魔法…魔力を消費し物質を生成することができる。精密なものほど消費量は多くなる……。いいじゃん!)


 俺は、生成魔法を選択しその呪符を手に取った。すると体が光り出しすぐに元に戻った。


「あら、選んだの一個だけなのね。」

「流石にカンストしてる魔法を二つも扱い切れる気がしないですから。」

「へぇ~――それじゃあ次は、アフターギフトね。」


 先ほどと同じように呪符が地面に刺さると囲うように広がった。


「アフターギフトは、何個あっても大丈夫だから。好きなだけ選んでいいわよ。」

「分かりました。」


(やっぱり、さっきのよりは全体的なスペックは劣るけどバランスがいいのが多い……。 片っ端からよさげなのを取っていくか~)


 そして俺は、10分かけて、片っ端から使えそうなものを取ってきた。そして、取り終えると、さっきと同じように光り出し消えた。


「決まったみた…何個取ったのよー⁈」

「え……20個ほど……。」

「意外と普通だ。驚くほどでもなかった。」

「ちょっとそれはグサッときますよ……。」

「ごめんごめん。それじゃあ準備はいい?」

「いつでも!」

「そんじゃいってらっしゃーい!」

「え? 何その緩い感じ……ってうわぁぁぁぁぁぁぁ‼」


 女神は、俺の立っていた床を円状に無くしそのままその穴に落ちていった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ