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種族

奮起したはいいもののココで1つ問題が発生してしまった。私はこの世界についてほとんど何も知らないのだ。これからは自分を諦めないという目標は決まったが、この世界で私が生き抜くために必要なことがわからない。


「ねぇラミーサこの世界はどんな世界?私はこれから何をするべき?」


「そうね、貴女は最初の森とこのお花畑しか知らないのよね。説明してあげる。まずこの世界では勇者と呼ばれる存在と魔王と呼ばれる存在が数百年おきに争いを繰り返しているの。」


勇者いるんだぁ


「そう、まるで貴女の世界のおとぎ話のように。そして魔王はこの世界から魔族以外を滅ぼそうとしている。

この世界には沢山の国があるわ。人類の国、巨人の国、妖精の国、そして魔族の国。これから貴女は自分を守る力を身につけなくてはならないわ。力は貴女を、貴女の大切な存在を守るためには必要不可欠よ。だから貴女には私が直々に戦う術を叩きこむわ。」


「ありがとう。私、頑張るよ。だからよろしくお願いします。私を強くしてください!!」


「うふふ、私頑張る子は大好きよ。」





ラミーサに連れられてお花畑を歩くと、確かに移動している感覚があった。あんなに堂々巡りしていたのがまるで夢だったかのようだ。そしてラミーサに連れられて、私は草一本生えていない岩場に連れてこられていた。こんな何もない場所で何をするというのだろうか。


「いい?まず貴女は自分の力を正しく理解しなくてはならないわ。」


「え?もしかして私には秘めたる力があるとか?」


「ないわ」


「え?」


「だから、ないわ」


普通異世界に来た人間には謎の力が宿るんじゃないのかよ、ちくせう。まぁなんとなくそんな気はしていた。


「貴女は弱すぎる、まるで幼い子供のように。まぁでも異世界人は初めは大体がとっても弱いわ。だから大丈夫よ。異世界人が初めはとても弱い、それは異世界人は自分の種族が定まっていないからなの。」


「種族って、私は人間ですよ?」


「それは元いた世界の話でしょう?貴女の世界の人間族は厳密にはこの世界に存在しない。見た目は同じ、けれど構造や機能が微妙に違うの。だからあなた達異世界人は、この世界に来てすぐは種族がブレやすいの。けれど大抵は転移後暮らした環境に馴染む種族になるの。だから結局ほとんどは人間族か、獣人族、たまに魔族になる。理論上は妖精族になることもできるわ。」


異世界人魔族とかこっわ


「種族が定まった後は、力を理解するだけである程度までは強くなれるの。そう、ゴブリン程度ならば相手にならないほどにね。ね、言ったでしょう、貴女には無限の可能性があるのよ。つまり、ここで暮らすことによって貴女は精霊族になるわ。異世界人が精霊族になったことなんて今までないわ。だって認められなければ、立ち入ることすらかなわないもの。だから私は貴女の成長がとても楽しみなの。」


私はこれから精霊族になるのか。なんかレアっぽいしカッコいいかも、なんて思っていました。このときまでは。






「ぴぎゃぁぁぁぁぁぁぁ勘弁してぇぇぇぇぇ」


ドゴッボゴッズガガガッズガガガガガッ


ラミーサが生み出している岩と氷の弾丸が容赦なく私を襲う。私が避けられなかった弾丸は直前で掻き消える。だから今のところ9割5分は私の目の前で掻き消えている。あ、やった避けれた。


「こらこら、ちゃんと見ないとダメよ~ちゃんと見て避けるだけよ~簡単、簡単。身体を精霊体に変換するの。そしたら物理現象は貴女に干渉できないのだから。」


「だぁぁぁかぁぁぁぁらぁぁぁぁ精霊体への変換の仕方教えウギャッ」


掻き消えないパターンもあるの?いつか死ぬ!


「『習うより慣れろ』よ。いずれ判るわ~」


脳筋すぎる、この女王。しかもこの精霊女王なんか楽しそうなんですけど、訓練中別の女王になってないか?

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